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Googleが公開したChrome Music Labは、webブラウザーChromeから利用できる音楽アプリのコレクションです。Chrome Music Labには全12種類のアプリが用意されており、シーケンサーやアルペジオ、ハーモニクス、コードなどの基本を楽しみながら学ぶことができます。

テクノロジーを使う音楽教育を目的としたアプリがほとんどですが、中にはGoogle Chromeの新しい技術Web Audio APIが使われているアプリもあります。コンピューター内臓のマイクロフォンを使ってレコーディングを行えるVoice Spinnerやオーディオデータをスペクトログラム解析するSpectgramは、スマートフォンのアプリストアではよく見かける類のものですが、普段使っているWebブラウザーの上で機能しているのかと思うとかなり驚かされます。

Chromeはどこまで進化していくのでしょうか。

 

Chrome Music Lab

 

 

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ハードウェアインストゥルメントを自分でデザインできる時代がやって来ています。Augmented Instruments Laboratory, C4DM社によるBELAは、クラウドファンディングKickstarterにてプロジェクトが開始されたばかりですが、目標金額の£5.000を既に突破しています。

Belaは、ユーザーが独自に電子楽器をデザインすることができるプラットフォームで、ユーザーはコンピューターソフトウェアでデザインしたシンセやエフェクター等をBelaにアップロードすることによって、ハードウェア楽器として利用できるようになるものです。

 

 

Belaは、BeagleBone Blackが基となり、USB端子、SDカードスロット、イーサネット端子、スピーカーアンプ付きステレオオーディオi/o、8チャンネルの16ビットアナログi/o、16GPIOを装備するなど、楽器製作用プロットフォームに改良されています。以前にもAXOLOTIという同じコンセプトの製品を紹介しましたが、Belaの場合はデジタル楽器の開発にとって大きな悩みであるレイテンシー(遅延)問題を1ms以下に抑えたことが大きな特徴で、リアルタイムのパフォーマンスに対応できる楽器の製作が可能になります。

レイテンシーは、アナログ信号とデジタル信号との変換処理に置いて発生する問題で、あまりにレイテンシーが大きくなると、機器を操作した際に感じる「遅れ」が生じ、操作に違和感を感じさせるものです。Belaによる比較データによると、iPhone6+のレイテンシー値が9ms、Mac OS環境でのMIDIのレイテンシー値が5.0msとなり、Belaが高性能なコンピューターよりも優れていることが示されています。

 

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ドイツ・ベルリンで開催中のCTMフェスティバル。2月1日にはNative Instrumentsベルリン本社において「HackLab/Proto-electronic Music, Post-digital Sound」と題し、アーティストgamut.incによるプレゼンテーションが行われた。

gamut. incのプロジェクトは、Ableton+Max for Liveで開発したアルゴリズムを使い、ドラム、パーカッション、バンジョー、オルガン、カリヨンといった伝統的な楽器を自動演奏させるものだ。例えば、オルガン(フィスハルモニカ)は掃除機のような装置によって空気が送られ、電気の配線盤のような装置によってピッチが操作される。バンジョーには3本のボトルネックが付けられ、スライドのような演奏からリズミカルな演奏までを行う。カリヨンは、日本人の私にはほとんど馴染みのない楽器だが、長細いトライアングルのようなメタルが10本ほど吊るされ、振動によって繊細な音を作る。

 

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現在ドイツ・ベルリンで開催中のCTMフェスティバル2016の中で、開催前からもっとも注目されていたインスタレーション「Deep Web」を見に行ってきた。「Deep Web」は光アーティストChristopher Bauderと、ミュージシャンRobert Henke(Ableton Liveの発案者としても有名)による、オーディオとビジュアルのインスタレーションだ。会場は元発電所を改築したという巨大インダストリアル・ベニューKraftwerk Berlin

「Deep Web」のステージは幅25メートル高さ10メートル、コンクリートむき出しで、建築最中のビルの中としか思えないような暗闇の中だ。天井の照明システムには、175個のモーター付き球体が等間隔で吊る下げられ、それぞれが上下に動く。会場の壁四方には12台のレーザーシステムが備え付けられ、球体に向けて様々な色のレーザービームが当てられる。ビームが球体から逸れることは決してない。Robert Henkeのマルチチャンネルによる音楽は、静寂と轟音を繰り返すダブテクノ。光と音は完璧なまでに同期し、Kraftwerkの暗闇に3次元の光の彫刻が描かれるのだ。時には星座のような、時には化学反応を起こした粒子のような、未だ見たことのないサイエンスフィクションに酔いしれるのであった。

 

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現在、ドイツベルリンにて、音楽とビジュアルアートに焦点を当てたCTMフェスティバルが開催中だ。17回目を迎える今イベントのテーマはNew Geographic。グローバル化と文化的アイデンティティの摩擦、地域コミュニティーに代わるネット社会、性別や民族性など伝統的な概念の崩壊など、急速に変わりつつある世界状況が問題提起される。CTMフェスティバルは10日間に渡り、ライブコンサート、クラブイベント、ワークショプ、インスタレーション、パネルディスカッション、プレゼンテーション等盛りだくさんのプログラムが組まれている。2月5日にはMari matsutoyaとLaurel Haloによる初音ミクをフィーチャーするインスタレーション「Still be here」や、2月1日からは元発電所を改装した巨大ベニューKraftwerk Berlinにて、Robert Henke(Monolake)とChristopher Bauderよるオーディオビジュアル・インスタレーション「Deep Web」も開催される。

私がまず訪れたのはSeismographic Soundというエキシビジョンなのだが、その中の一部である、メキシコ人アーティストPedro ReyesによるDisarm (Mechanized)というインスタレーションは最も印象深いものだった。

Disarm (Mechanized)では、様々な銃器(回転式連発拳銃、散弾銃、マシンガン・・)が6つの楽器に改造され展示されている。材料となった銃器は、メキシコの犯罪防止委員会が犯罪組織から押収したもので、Pedro Reyesにはすでに解体された部品が贈与されたという。鉄琴、ベースギター、ドラム、黒いメタル製の楽器はコンピューターの制御によって自動演奏を行うのだが、時折鳴り響く尖った音(巨大ホッチキスを打つかのような音)によって恐怖感を覚えたりもする。

 

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イギリスのレコードレーベルPoly Kicksは、アーティストHaroon Mirzaによる2枚組のロックドグルーブ・レコードをリリースすることを発表しました。

ところで、ロックドグルーブってなに?

レコードの再生が終わると、レコード針はラベルの外側を永遠に回り続け、埃っぽいノイズを鳴らし続けます。それを聞き続けていると、リズムループに聞こえ、なんだか気持ちよくなったりすることが稀にあります。あの音のことをロックド・グルーブと言います。グルーブという単語は、「リズムのノリ」という意味で使うことが多いですが、辞書を調べてみると、「レコードの溝」っていう意味もあるんですね。つまり、「ロックされた溝(グルーブ)」という意味なのです。かつて、ビートルズも「サージェント・ペパーズ」のUK版LPレコードのB面に、ロックドグルーブを使った隠しトラックを収録し、多くの物議をかもしました。

Haroon Mirzaの場合は、ダンボールやガラス、ビニールテープを使い、自身で12インチのお皿を作ります。これをターンテーブルでプレイし、レコード針がビニールテープに引っかかりノイズを発します。Haroon Mirzaは様々なパターンのループとエフェクターをミックスし、タフなビートを作っていきます。

下のYoutubeビデオではロックドグルーブ製作過程が映されます。

 

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