Arturia V Collection 11に収録された新音源「Pure LoFi」は、従来のエミュレーションとは一線を画す、Augmentedシリーズの流れを汲む新しいアプローチのプラグインです。この音源は、ワウやフラッター、ノイズ、アナログ感、デジタルのざらつきなど、LoFi音楽のキーワードを網羅しており、LoFi好きが「こういうのが欲しい!」と思う要素が詰まっています。
まさに「音のスケッチブック」のような存在で、アイデアをすぐに形にできる柔軟性と親しみやすさがあります。このプラグインを使っていると、早速LoFiトラックを作りたくなってくることでしょう。
同じくLoFiサウンドに特化したBaby AudioのBA-1と比較すると、BA-1はYamaha CS-01をベースにしたシンプルで直感的な操作性が特徴で、内蔵スピーカーやバッテリーの劣化を再現することで、独特のLoFi感を演出します。一方、Pure LoFiはより多機能で、サウンドデザインの幅が広く、より多彩なLoFiサウンドを追求できます。
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Sonic AcademyのSonic Soundsシリーズから、革新的なリバーブ・プラグイン「Vela(ヴェラ)」が登場。現在、誰でも試せるオープンベータ版が公開中です。
「Vela」は、従来のコンボリューション(畳み込み)方式やインパルスレスポンス(IR)に依存しない、新しいアプローチを採用。ノードベース構造による柔軟なリバーブ設計と、グラフィカルなインターフェースによる直感的な操作性を両立したプラグインです。
従来とは異なるアプローチ
Velaでは、アーリーリフレクション(初期反射)とレイトリフレクション(後期反射)を個別にコントロールでき、密度やディケイ、ダンピングフィルターといったパラメーターを時間の経過に沿ってエンベロープで細かく調整することが可能。カーブを描くような操作で、滑らかで自然なリバーブテールを直感的に作り上げることができます。
さらに、Lexicon、Bricasti、TC Electronicなどの有名ハードウェア・リバーブのサウンドを、IRを使用せずアルゴリズムベースで再現。プリセットとして用いるだけでなく、そこから自由にサウンドを発展させていける柔軟性も備えています。
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Cre8audioが面白いものを出してきました。
2025年春、彼らが発表したのは、完全アナログのドラムマシン「Boom Chick」と、ヴィンテージ感たっぷりのミキサー「Assembler」の2機種。しかもどちらも、モジュラー界隈でおなじみPittsburgh Modularとの共同開発。この名前を聞いただけでテンション上がった人、多いんじゃないでしょうか。
実際にスペックを見てみると、「ただのレトロリバイバルじゃないぞ?」という印象。どちらも今のシーンに必要な機能をちゃんと押さえつつ、アナログの良さを丁寧に活かしてる。5月に開催されるSuperboothで実機に触れる前に、今回のリリース情報から感じた印象をまとめておきます。

Baby Audio は、人気のスペクトル・バランシング・プラグイン「Smooth Operator」の進化版、Smooth Operator Pro を正式リリースしました。開発に4年を費やしたこのバージョンでは、音質・機能性ともに大きな進化を遂げています。
初代と同様、基本操作はとてもシンプル。ターゲットカーブを設定してスレッショルドを回すだけで、音のバランスを自動的に整え、耳が疲れる帯域を軽減しながら明瞭度を向上させてくれます。
しかしその裏側では、従来のEQやダイナミクスでは難しかった倍音成分の精密な制御を、スペクトル処理によって実現。音が貧弱になったしまったりするような副作用も少なく、信号全体のトーンバランスを“外科手術的”に整えることができます。
主な新機能・改善点
Smooth Operator Pro は、ユーザーからのフィードバックを元に次のような新機能が加わっています:
✔ 音質と処理性能の向上
✔ ダイナミクスとイメージングの全パラメーターを完全制御可能
✔ スペクトル全体にノードを自由に追加・削除
✔ ノードごとの個別処理プロファイル設定(圧縮・フォーカス・定位など)
✔ 新アルゴリズム「Even」「Skew」搭載(ソースに応じた補正が選べる)
また、世界的なエンジニアによる184種類のプリセットも収録。 Craig Bauer、Max Jaeger(Ariana Grande、Drake、Diplo)、Preston Reid(Usher、Muni Long)、Ryan “Skinny” Shanahan(Zedd、Lady Gaga)などが参加しています。
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