Musikmesse2015 で実際に見て、さわってみて、良い意味でびっくりしたのがNovationの LaunchPad Pro だった。これまで画像でみていたイメージよりもはるかにカッコよく、LaunchPadが「Pro」になったんだという印象を強く受けた。
デザイン的にはAbleton PUSHをかなり意識しているようにも見受けられるのだが、サイズはPUSHよりも小さく軽いので持ち運びにも苦労しないだろう。これまでのLaunchPadと比べると断然たくましくなった印象で、スイッチ数が増えた分だけサイズはやや大きくなっている。そして高級感も増している。感激したのはパッドのたたき心地が素晴らしく良くなっていることだ。パッドはベロシティ/プレッシャーにも対応するようになった。これによって表現力は格別に上がるだろう。そしてRGBカラー対応のパッドは128色までの表示が可能で、MIDI/USB を通してコントロールすることも可能にもなるそうだ。
今回MusikMesseでさわっていて改めて気が付いたことは、これまでLaunchPadはAbleton Live専用のコントローラだったわけだが、このLaunchPad Pro ではスタンダードMIDIコントローラとしてどのソフトウェアとも接続できるようになることだ。そして本体の裏パネルにはMIDI INとOUT ポートも装備しているので、ハードウェアシンセサイザーと接続することも可能になる。これはAbleton PUSH にはない大きなチャームポイントなのではないだろうか。
LaunchPadが初めて世に出てからおよそ6年。グリッド・インストゥルメントの成長ぶりを大きく実感した。早くスタジオで試してみたい!
価格$299 もうすぐリリース
ハードウェアシンセサイザーをVSTプラグインのように扱える?
スウェーデンの人気ハードウェアシンセメーカーElektron が発表したOverbridgeは、ElektronのAnalog Four/Analog Keys/Analog Rytmをコンピューターと接続しプラグイン・シンセ(VST・AU)として扱うことができるようになるものだ。それもUSBケーブル一本で、ElektronのアナログサウンドをDAWソフトウェアに入力することができる。また、DAWソフトウェアのプロジェクトをロードした時にはElektronハードウェアのセッティングも同時にリコールされるなど、便利な機能が山盛りだ。
アナログシンセシザーがコンピューターと融合?というと一瞬混乱をしてしまうところでもあるのだが、そこがElektronの技術のすごいところなのだ。Musikmesse 2015ではAnalog FourとAbleton Liveを使ったデモンストレーションが行われていたが、全くストレスを感じさせない操作の様子に驚かされた。
さらにエディターの開発も進められており、これによってDAWソフトウェアからオートメーションの操作も楽に行えるようになる。
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AKAI Proが発表したMidimixは$99.99のシンプルなMIDIコントローラだ。8つのフェーダーと1つのマスターフェーダー。各チャンネルには3つのノブ(イコライザー)と2つのボタン(ミュートまたはソロ、録音アームボタン)が付いている。基本的なミキサーのレイアウトなので迷うことなく操作することができることと、複雑なマッピングを必要としないところが良いところだ。ライブ最中には頼りになりそうだ。
このMidimix賢い部分は『SEND ALL』という機能だ。このボタンをひとつ押すだけで、Midimixののフェーダーの位置やノブの位置を一括してDAWソフトウェアに送信することができるのだ。
AKAI APC Miniと並べればベストマッチ。主要DAWソフトウェアにも対応しているので、Ableton Live以外でライブをしている人にもアピールするだろう。なんといってもポータブル(軽い!)、AKAIクオリティ(安心!)、そして価格が$99.99(行ける!)。発売は6月より開始される。
- Midi mixer to control virtually any DAW
- 8 individual line faders, 1 master fader
- 24 knobs, arranged 3 per channel
- 16 buttons arranged in 2 banks provide mute, solo and record arm functionality per channel
- Sends all mixer settings to the DAW with a single button press
- 1 to 1 mapping with Ableton Live (Ableton Live Lite included)
昨年の夏にNative Instrumentsがリリースしたキーボード・コントローラKONTROL S-シリーズは、それまでのMIDIキーボードの常識を超える先進的な機能とデザインによって大きな注目を浴びた。私自身もユーザーの一人ではあるのだが、NIのソフトウェアバンドルKOMPLETE 10 を演奏する上では切っても切れないキーボードコントローラと感じている。KOMPLETEの数え切れない位のプリセットを、KONTROL-Sのエンコーダノブを使いながら選択する感触は素晴らしいものがある。これがソフトウェアシンセサイザーの進化系なのかと思う反面、KONTROL Sキーボードを使っていると、「あれ?」と思ってしまうようなギャップを感じてしまうことも事実なのだ。たとえば、、
- KONTROL-S はNIソフトウェアだけのものなのか? KONTROL-S はNATIVE MAPというテクノロジーによってNI ソフトウェアのパラメーターをスクリーンに表示する。しかしNI以外のプラグインを読み込んだ時にはこれは動作しない。つまりKOMPLETEソフトウェアを持っていなければ面白みは半減?一般的MIDIコントローラとして見た時にはかなりユースレスといえる?
- 「アルペジエーター」や「スケールモード」はKONTROL-Sの一番キャッチーな機能ではあるのだが、DAWソフトウェアへのレコーディング(MIDI OUT)を行うことができない。
- KONTROL Sで音色のエディットを行っても、それをすぐにセーブすることができない。
- コンピューターとのUSB接続を絶ってしまうとKONTROL Sは何もできなくなる。
しかしこのようなギャップを感じるのも5月まで。先々日、Native Instrumentsはドイツ・フランクフルトでPRODUCT SHOWCASEを開催し、KONTROL S-シリーズ・キーボードの大きなバージョンアップを発表した。
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MusikMesse 2015、 私はたった1日だけの参加だったのですが、今年も何人か新しい人と出会い、楽しい話をすることができました。ある時は、終わりのない長ーーーい開発話を永遠と聞かされることもあります。だいたい午後3時あたりからはアルコールも入り、一種のお祭りのような雰囲気になるコーナーもあります。
ドイツのモジュラーシンセのコーナーSchneiders Büro には何十種類ものインディペンデンスメーカーが集まり展示がおこなわれているのですが、ここではMIDIクロックによってすべてのマシンがテンポ同期し、早い時間はBPM90、最後はBPM130位まで上がっていき、いわばジャムセッションをおこなっているかのような企画が催されていました。とはいえ、あれだけたくさんのマシンが一度に音を出してしまうと、実際のところは何が何だかはよくわからないことになってしまいます。
その横では世界的注目のAIRAのブースがあり、黙々とパッチングに臨むオーディエンスがいたり、DJコーナーではコンパニオンガールのようなミニスカートギャルがフライヤーを配っていたりするなど、私はこのコントラストが大好きです。なんだか2015年はシンセサイザー業界にとってとてもたのしいことが起こりそうな予感がするそんなMusik Messe 2015でした。まずはMusikmesse2015 ラウンドアップ画像をどうぞ。
- MUSIKMESSE エントランス
- AIRAトラック
- lovely sunny day
- Endorphin.es1
- Endorphin.es3
- Endorphin.es2
- VERMONA `14
- HAKEN
- KOMA ELECTRONIK
- KOMAサラウンドヘルメット
- KOMA 4tr sequencer
- Pittsburgh Pedalユーロラック
- Memotron Module
- Macbeth
- VERBOS Electroics
- Organ Module & Controller
- Mode machines SEQ12
- Mode machine vPed
- Novation LaunchPad Pro
- Mode Machine ?
- Keith Mcmillen K-MIX
- YAMAHA FUJIN
- YAMAHA RAIJIN
- Arp Odyssayコーナー
- Electron Overbridge1
- Elektron Overbridge2
- ALPHA PIANO
- ROLAND JD-XA
- ROLAND JD-XA
- KORG VOLCA このラックいいなあ
- ROLI
- AIRAトラックブース2
- AIRAトラックブース1
- Modal Electronics 詳細は後ほど
- MODAL Elecrtonics
- RANE ゴージャスDJミキサー
- AKAI ADVANCEキーボード
- AKAI MIDI MIX
- Numrkビッグミキサー
- IK MULTIMEDIA
- Multiclock 後ほどレビュー予定
- 日韓コラボレーション、GODJ
- モンスターMOOG
- Softube HeartBeat
- Aira Module
- ニュー・ブレスコントローラ
- SOULSBY
- BASTL Instruments
- Aira Module
- AIRA AIRA
- Sleeping People
- lovely sunny day
MusikMesse 2015 : フランスのソフトウェア・ハードウェアシンセサイザーメーカーArturiaのブースに設置されていたドリーム・セットアップ!!
まもなく発売が予定されているBeat Step Pro (ハードウェア・シーケンサー)が中心に置かれ、Arturia 歴代のカラフルなアナログシンセサイザーが接続されている。
デモンストレーションを聞いる最中にちょっとした疑問が頭に浮かんだ。「確か、BeatStep Pro は3 トラックのシーケンサーのはずなのに、どうしてこんなに音が立派にきこえるのだろう?もしかしたらテーブルの下にAbletonLiveが隠れているのだろうか??」
しかしそれは全くの誤解だった。Beat Step Pro のドラムシーケンサーには8つのゲート出力端子が装備してあるので、シーケンスパターンを8つのインストゥルメントに出力できるのだ。つまり、このセットアップではMicroBrute(シンセサイザー)でキック、MiniBrute (別のシンセサイザー)でスネア、というように、1台のシンセサイザで一つのドラムインストゥルメントを演奏させでいるわけだ。実際、このデモンストレーションでは6つのシンセサイザーでドラムパートを作り、2つのシンセサイザーでベースやリードを演奏させていたようだ。ダンスミュージックであれば8トラックもあればもう十分だろう。
全てがアナログサウンド。そしてすべての音に手を伸ばし操作することができる夢のようなセットアップ。今年のMusikmesseでのベストパフォーマンスに違いない!!
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