ハードウェアシンセサイザーをVSTプラグインのように扱える?
スウェーデンの人気ハードウェアシンセメーカーElektron が発表したOverbridgeは、ElektronのAnalog Four/Analog Keys/Analog Rytmをコンピューターと接続しプラグイン・シンセ(VST・AU)として扱うことができるようになるものだ。それもUSBケーブル一本で、ElektronのアナログサウンドをDAWソフトウェアに入力することができる。また、DAWソフトウェアのプロジェクトをロードした時にはElektronハードウェアのセッティングも同時にリコールされるなど、便利な機能が山盛りだ。
アナログシンセシザーがコンピューターと融合?というと一瞬混乱をしてしまうところでもあるのだが、そこがElektronの技術のすごいところなのだ。Musikmesse 2015ではAnalog FourとAbleton Liveを使ったデモンストレーションが行われていたが、全くストレスを感じさせない操作の様子に驚かされた。
さらにエディターの開発も進められており、これによってDAWソフトウェアからオートメーションの操作も楽に行えるようになる。
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iOSドラムマシンElastic Drumアップデートバージョンが間もなくリリースされます。Elastic DrumはiMaschineやiMPCのようなサンプルドラムマシンとは違い、ドラム・サウンドを一から作り出すことができるユニークなドラムシンセサイザーです。シーケンサー・セクションは特に柔軟で、シーケンス速度や再生範囲を各トラックごとに設定することができたり、パラメーターのオートメーションをレコーディングすることもでき、トリッキーなパターンもあっという間に作れてしまいます。MIDIイン、MIDIクロックにも対応しているので、midimuxやaudiomuxと一緒に使えばDAWソフトウェアとリンクし、エレクトロニック音楽制作のための必須ドラム音源となるのではないでしょうか。
これまでのバージョンでもiPadに対応していましたが、最新バージョンではiPadに最適化したレイアウトが採用され、操作は断然快適なものになっています。また、MIDIクロックアウトにも対応するようになり、Elastic Drumをマスターにすることもできるようになります。
Elastic Drumは最新バージョンのリリースに伴い価格がやや上がることがアナウンスされてますので、もしまだ試していない人は今のうちに購入しておくことをお勧めします。
先日、ウェブブラウザーで作るアシッドハウスAsid Machine Betaを紹介したばかりなのだが、今度はHTML5 で作られたドラムマシンエミュレーターが登場した。ディベロッパーJamie Thomsonによって制作されたHTMP 5 ドラムマシンはウェブブラウザーChrome とFireFoxで動作するドラムマシンで、(Safariでは音が出ない模様)5種類のドラムキット(TR−808、TR-909、LinnDrum、Elektron Machine Drum、アコースティックドラム)を使い、16ステップのシーケンサーを使ったドラムパターンを作成することができる。各インストゥルメントにはピッチとボリュームノブが付き、808〜909的な気分を盛り立てるレイアウトが施されている。作ったパターンはWAVファイルとしてエクスポートすることもできる。SAVEボタンを押しておくと、次の機会のこのページを訪れた時のためにに同じパターンがセーブされている仕組みとなっている。音の方はかなりリアリティ迫るものに感じるのだが、皆さんはどう思うだろうか?あ、、、アクセント機能がついていない、、など細かい注文もいくつかあるのだが、それでもHTML5でここまで出来てしまうことに感激してしまうのだ。
Native Instruments POLYPLEX は8つのスロットにドラムサンプルを並べ、DAWソフトウェアからドラムパターンを打ち込んでいくことができるドラムサンプラーなのだが、このソフトウェアのすごいところは、1つのスロットの中に4つのサンプルを置くことができ、MIDIノートをひとつたたけば、4つのサンプルが同時に音を出すことができる。そして各サンプルの設定も細かく行うことができ、例えばサンプル1の音はディケイの長い音キック、サンプル2の音はピッチの高い音キック、サンプル3の音はサウンドエフェクトにする、サンプル4の音にはキックの逆再生の音にする、、、など、かなり細かいドラムサウンドの音創りを行うことができる。
付属するサンプルの数もかなりの量で、しかもサウンドクオリティもかなり高い。4つのサンプルを派手にエディットしても、ゴミのような音になることはまずなく、迫力ある音が不思議と作れてしまうのだ。
もう一つ、このPOLYPLEXの大きな特徴をあげるなら、各スロットや各パラメーターに『サイコロ』が用意されており、この『サイコロ』を振ればランダムにサンプルを選択できたり、パラメーターをランダムに設定することができる。キットを丸ごと全取っ替えしてしまう『サイコロ』もある。乱暴な言い方をしてしまうと、「適当に・・」音が作られるということなのだが、気に入った音が見つからず悩んでいる時にはこの『サイコロ』を振ってみると、予測外のいい結果になったりもする。いや、いかんいかん、元の設定に戻ろうという時のためのUNDOボタンもちゃんと用意されている。
POLYPLEX バージョン1.1
このPOLYPLEX が最新バージョン1.1をリリースした。バージョン1.1の大きな特徴は、NI のMASCHINEとの統合が行われたことだ。NIといえばこれまでもBatteryやDrum Lab などドラムサンプラー・ソフトウェアをいくつかリリースしているのだが、NIの看板ドラムマシンであるMASCHINEとは上手い統合ができずにいた。MASCHINEユーザーで、しかもKOMPLETE 10 のユーザーであるならば、同じメーカーのドラムマシンをひとつでまとめて操作したいと思う気持ちは当然のことだろう。
その点、POLYPLEXの最新バージョンは、MASCHINEのワークフローと見事に統合し、MASCHINEからでも不憫な思いすることなしにPOLYPLEX を操作することができるようになっている。
MASCHINE × POLYPLEX キット
まず、POLYPLEX のキットをMASCHINEのSOUNDに読み込んでみた。
これまでのPOLYPLEX のバージョンでは、MASCHINEからはマスターのパラメーターのみしか操作することができなかったのだが、今バージョンからはPOLYPLEXの8つのスロットすべてにアクセスすることができる。下の画像を見てもらえばわかるように、各サウンドのボリューム・バランス・チューン・ディケイ・インサートA・B・SEND1・SEND2これら8つのパラメーターを操作することができる。MASCHINEコントローラのノブを回しながら、オートメーション録音することも可能だ。
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AKAI Professional は新しいアナログシンセサイザーTimbre Wolf とアナログドラムマシンTom Cat を発表しました。
Timbre Wolf はAKAI Pro 製の25鍵盤を採用したアナログ4ボイスのポリフォニックシンセサイザー。4×モノシンセ・4ボイスユニゾンシンセ・4ポリフォニックとボイス設定を変えることができるようです。また、32ステップのシーケンサーも内蔵しており、各ボイスに対してシーケンスを使うことができるようです。見るからに使いやすそう、そしてこのサイズも魅力的です。価格$499
AKAI Professional は昨年末にRhythm Wolf という同じサイズのアナログドラムマシンをリリースしたばかりですが、今度はシルバーと黄色を基調としたTom Cat という名前のアナログドラムマシンをリリースするようです。Tom Cat は5つのドラムインストゥルメント(キック・スネア・クラップ・ディスコタム!)を内蔵し、ノブを使いピッチ・エンベロープ・ボリュームを操作することができるようです。MPCタイプのパッドを叩きながら演奏するもよし、32ステップのシーケンサーを使ってパターンを作っていくこともできます。また、スウィング値を設定するノブ、テンポを設定するノブ、パターン選択のノブも付いています。面白いのは、”Maul” というサウンドをダーティーにするエフェクトも備わっているようです。たしかRhythm Wolf には”Howl”という狼にちなんだネーミングのエフェクトが付いていましたが、今回のテーマはトムキャット(雄猫)のようです。価格$199
Future Music MagazineによるNAMM2015ビデオがあがっているので、こちらの方でサウンドの方を確認してみてください。
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シンセサイザーブランドTeenage Engineering とファッションブランドCheap Monday によるコラボレーション。シンセサイザーのブランドがファッションブランドとコラボレーションするという話はあまり聞いたことのない話なのだが、たしかにこの二つのブランド幾つかの共通点があるように感じる。「北欧スウェーデン発」「デザイン性重視」「タイト」・・たしかにCheap Monday のジーンズは私にとっては細すぎではある!(苦笑)
Teenage Engineering が小型で格安の新しいドラムマシンを開発しているとのニュースは随分前から聞いていた。そのころの画像を見てみると確かに外観は丸裸のような状態だ。そこにCheap Monday にユニークなコーティング、外観のデザインを依頼したのがこのコラボの始まりとなったそうだ。
PO-12 / rhythm
16ステップシーケンサー内臓のドラムマシン、16種類のインストゥルメント(サウンド的にはシンセとサンプルのミックスのよう)
PO-14 / sub
16ステップシーケンサー内臓のベース向けシンセサイザー、16種類の音色と16のエフェクターを内臓
PO-16 / factory
16ステップシーケンザー内臓のメロディー/リード向けシンセ、16種類の音色と16種類のエフェクターを内臓
今回発表された3種類の「ポケットオペレーター」のコンセプトはコンパクトでスムーズ。そして各$59という格安な値段での提供も彼らにとってのひとつのチャレンジのようだ。ファッション業界からシンセサイザー業界へ、シンセサイザー業界からファッション業界へ、ふたつの業界にカジュアルな新風を巻き起こすに違いない。
この「ポケットオペレーター」はポケットに収まるほどの小型シンセサイザー。本体にはLCDスクリーンと内臓スピーカー、オーディオアウト/イン端子が備えられ、ふたつの単4電池によって駆動する。シリコン製のケースに収めると電気計算機のようなルックスに変貌する。
かつての ”任天堂ゲームウオッチ” をイメージしたとも語られているように、アラーム時計を内臓していたり、針金製のスタンドによって本体を立てかけることができようになっている。
シンセサイザーとしては、シーケンサーを内蔵、ノブの位置情報を記憶するパラメーターロック機能が大きな特徴となっている。ポケットオペレーター同士を同時演奏させる同期機能も装備している。サウンドも個性的だ。各モデルともに、フィルター・ビットクラッシャー・ディレイ・スタッターなどの多くのエフェクターも備わっている。
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