ドイツベルリンを拠点とするソフトウェアメーカーU-he の新しいプラグインシンセBazilleバージョン1.0 が遂にリリースされました。随分前からベータバージョンが公開されていたり、当初は7月にリリースの予定だったBazille ですが、待たされた分だけあって内容はまさにモンスター級となっています。

Bazille はデジタルオシレーター+アナログタイプのフィルターを搭載したハイブリットタイプのモジュラーシンセサイザー。様々なアウトプットとインプットをパッチしながらサウンドメイキングする方法は同社の人気シンセサイザーACE と似ているところではありますが、Bazille はバーチャルアナログというよりはデジタルシンセサイザー。コンピューターのCPUパワーを駆使して作り出される音の幅はかなり広く、太いベース・リード・ファンタジー系パッド・リズムループ・グリッチサウンドなどを得意としています。クオリティーハイ、シンセサイザー上級者向け。

Bazille は現在$89(10月15日までの特別価格)

まずはデモバージョンを試してみてから購入できるのも、さすが大人。

U-he

 

 

Bazille features

  • 4 digital oscillators with simultaneous FM (frequency modulation), PD (phase distortion) and FR (fractal resonance).
  • 4 multimode analogue type filters with up to 6 parallel outputs each.
  • 4 modelled effects: stereo delay, distortion, phaser, spring reverb.
  • 2 LFOs with 3 parallel outputs each.
  • 4 ADS(S)R type envelope generators.
  • signal processors: Inverter, rectifier, sample & hold, lag generators and quantizer.
  • 2 mapping generators (waveshapers) with a variety of drawing tools and controls.
  • 8 x 16-step morphing sequencer.
  • multiplex modules for signal mixing, RM (ring modulation), AM (amplitude modulation).
  • single-page alternative skin included.
  • microtuning support (.tun files).
  • multichannel MIDI support.
  • user interface zoom in 10% steps.
  • over 1700 presets…
  • azille for Windows and Mac (VST/AU/AAX)

 

 

 

 

 


Native Instruments 設立者の一人、Reaktorの開発者の一人としても伝説的な人、Stephan Schmitt氏が何やら凄いシンセサイザー Emphasis を開発しているという話です。

このEmphasisはデジタルシンセサイザーで、30年以上続いたMIDIプロトコルを勝るかもしれないというTCDプロトコルを装備するものとなるらしいのです。

TCDとは、(まだ抽象的で良く理解できないところではあるのですが、、)これまでのシンセサイザープレイヤーは限られた鍵盤機能の中でしか音楽表現を行うことができなかったと言われており、この制限を覆すようなリアルタイムな表現(高解像、連続的なパラメーターチェンジ)を可能にするもののようで、オーディオエンジンはReaktorが基となっているようです。

Emphasisのパフォーマンスキャビネットにはは61鍵のキーボードやリボンコントローラがメインとなり、ライブパフォーマンスでの使用を想定したコンパクトな作りになっているようです。

また、サウンドデザインの際には、このパフォーマンスキャビネットにクリエイションキャビネットを合体させるような形で動作を行うようで、このクリエイションキャビネットには4つのパネル、各パネルには24のスイッチが装備され、モジュラー式のデザインとなるようです。

またこれらのキャビネットにはディスプレイのようなものは装備されてはいませんが、タッチスクリーンのようなインターフェイスと合体できるようWifi機能も装備されるようです。

と、なにやら凄いシンセサイザー、個人的にはYAMAHAの黄金時代を思い起こすような気分ではあるのですが、肝心のサウンドデモや価格等はまだ発表されていません。

しかし、マンネリ化していたキーボード界にもそろそろ革命が訪れる気配です。期待大。

詳しくはNonlinear Labsサイトよりどうぞ。

 

 


 

Create Digital MusicのPeter Kirn氏とインストゥルメント・デザイナーJames Grahame氏のコラボレーションMeeBlip anodeはデジタルオシレーターとアナログフィルターを実装するベースシンセサイザー。わずか10cm×10cmのコンパクトなサイズがなんとも可愛らしく、操作がシンプルなのがいい。でもサウンドの方はアグレッシブでヘビー。MIDI IN端子も付いており、すべてのパラメーターをオートメーション・コントロールできる。しかも、MeeBlipはハッカブル。ユーザーがファームウェアとソフトウェアを独自に改造することも念頭に作られているオープソースのシンセサイザー。

 

  • ユニーク 8-bit オシレーター
  • アナログフィルター
  • コンパクト100 x 100 mm ケース
  • モジュレーション、エンベロープ、チューニング、PWM制御
  • オープソースハードウェア
  • MIDI INPUT

 

 

 

価格: US$129.95 / 129,95€ / £109.95

12月3日までのスペシャルプライス US$109.95 / 129,95€ / £109.95

 

Create Digital Music

 

 

 

 


1984年に発売になったコルグのシンセサイザーDW-8000とそのラックマウントモデルEX-8000。DWGS (デジタル・ウェーブフォーム・ジェネレーター・システム) という音源にアナログVCFとVCAが合わさったデジタルとアナログのハイブリッドシンセ。2基のオシレーターにはサイン波やのこぎり波だけではなくクラリネット、ピアノ、オルガン、ブラス、サック、バイオリン、オルガン、サックス、ギター、ディストーションギター、ベース、デジタルベース、ベルなど全16の波形が用意されており、ローパスフィルターは発振もします。当時は画期的だったアフタータッチやイニシャルタッチやポリフォニックのポルタメント機能、64のプログラムメモリーやデジタルディレイも付いています。

欠点はとにかく操作が面倒なところで、音色のエディットをする際にはまずパラメーターの番号をリストで確認→ パラメーター番号を入力→ 設定値を入力 といったように一度に一つのパラメーターしか動かすことができず、ツマミを両手でグイングインと回すような今の時代の感覚からはほど遠いデザインです。1984年というMIDIの黎明期でもあったせいか、通常のMIDIコントローラを使ってフィルターの開け閉めの操作をするだけでもSysExを使わなければなりません。

ところが先日iOSカスタムコントローラアプリLemurのユーザーライブラリーでこのEX-8000(DW-8000)のテンプレートを発見。おかげでお蔵入りしていたEX-8000をiPadでコントロールすることが可能に。

Lemur ユーザーライブラリー、Bronc Comboによって作られたDW-8000(EX-8000)テンプレート。白黒のシンプルなインターフェイスではDW-8000(EX-8000)のパラメーターのほとんどをMIDIコントロールすることができ、これまでの厄介な操作から解放されるのはもちろん、この楽器の魅力を再発見することができます。

改めてEX-8000をいじってみて、80年臭さを感じてしまうところもあるのですが、暖かみのあるサウンドは今聴いても魅力的です。「名機コルグM1の一時代前のサウンド」というのも何となく理解できる表現だと思いますです。LFOの穏やかな波は超絶妙。 モジュレーションをかけることのできるディレイサウンドは美しく、低音も思った以上にしっかりしています。

Lemurによって息を吹き返し たかのような80年代マシンEX-8000、サウンドデモを作ったので聴いてみてください。Ableton LiveからMIDIノートを送信し、LemurでWifiコントロールしています。音はすべてEX-8000からです。

 

 


Korg Museum


昨年のMusicMesseでPulse 2が発表になって以来、音沙汰がなかったドイツのシンセサイザーメーカーWaldorfからの意外な新作発表。デスクトップ型ミニシンセサイザーRocketは8つのデジタルオシレーターとマルチモードのアナログフィルターを備えるシンセ。8つのモノフォニックオシレーターを使ったユニゾン/コードモード、Boosterなど、聞いただけでもこのRocketがいかにアグレッシブなサウンドを持つシンセなのか想像できます。電源もMIDI信号もUSBから供給できるスマート設計。しかもMIDI端子付き。とはいってもフレンドリー価格の$244。Mac Miniくらいの大きさなのでしょうか?Pulse 2は3つのアナログオシレーターを持つオールアナログシンセですがこちらのRocketは8つのデジタルオシレーター。どちらのサウンドが好みなのか試してみるのが楽しみです。RocketPulse2も今年3月のリリース予定。

Rocket発表にともない、Waldorfプラグインシンセのディスカウントセールが明日日曜日から火曜日まで実施中。日曜日は40% off。詳しくはWaldorfサイトよりどうぞ。

追記: Rocketは3月上旬よりEU圏内での発売が予定されているとのこと。Pulse 2は2003年春とのことです。

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