2週間後に始まる楽器見本市「NAMMショー2015」に向け、新製品のニュースが多くなってきました。今年はさらにユーロラック・モジュール人気が高まることが予想されていますが、まずは、ニューヨークのモジュラーシンセ・メーカーVERBOS Electronics がお披露目するCVキーボードです。
シンセ界の老舗メーカーBuchla の開発協力としても知られるMark Verbos氏によるデザインということもあり、Buchla Music Easelと同様のプレート・キーボードが採用されているようです。サイズは84hp、3オクターブのキーボードはプレッシャーセンシティブ、キーの上を指で上下することでピッチベンド的な効果も作ることもできるようです。iPadアプリを使えば同じようなことはできるにせよ、やはりこのようなハードウェアを見てしまうと「格の違い」みたいなものを感じてしまいます。
In the great tradition of West Coast synthesis, the Verbos Electronics Touchplate Keyboard is a gold plated controller with 3 independent sections for sending control voltage signals. First is a 32 key volt/oct trimmed piano arrangement with 3 octave selects. It has an output for pitch CV, pressure (actually a measurement of the surface area of the finger touching the key), gate and 10ms trigger. Second is a pressure sensitive up/down bender that can be used to bend the VCO or anything that needs bending. Finally, an 8 key tunable keyboard with CV pressure and gate outputs. The Keyboard can be powered from normal Euro power or an external 9-15 volt positive tip DC supply, for use with un-power skiffs.
最近はMaxMSPさえあれば何でも作れてしまう人がいるんですよね。メディアアーティストAsha Tamirisaが現在開発しているのは、ARPが1970年代に送り出したシンセサイザーARP 2500 のエミュレーションプログラム。この超レアで超巨大なシンセをどこまで再現できるのか期待したいところです。しかしそれ以前に彼女のプログラマーとしてのこの巨大なモチベーションに敬服してやみません。
ローランドのYouTube チャンネル「Airaアーティストインタビュー」にリチャードブランジェ博士が登場、Aira SBX-1 について語ります。リチャードブランジェ博士はバークリー音楽大学教授・CSoundの研究者・iPad アプリboulangerlabsのディベロッパーと知られる電子音楽の権威。
リチャードブランジェ博士はSBX-1をモジュラーシンセサイザーに接続。CV信号のレンジを変えることによってバイオリンサンプルの音はピッチを落とし不気味な音に変化していきます。さらに、Aira TB-3 をシーケンサーとして使いトリガー信号を加えていきます。作られたシーケンスパターンの上にはベースサウンド、エフェクター、テルミンが加えられ、ブランジェ博士のオフィスは一気に音響実験室と化していきます。
ドイツベルリンを拠点とするソフトウェアメーカーU-he の新しいプラグインシンセBazilleバージョン1.0 が遂にリリースされました。随分前からベータバージョンが公開されていたり、当初は7月にリリースの予定だったBazille ですが、待たされた分だけあって内容はまさにモンスター級となっています。
Bazille はデジタルオシレーター+アナログタイプのフィルターを搭載したハイブリットタイプのモジュラーシンセサイザー。様々なアウトプットとインプットをパッチしながらサウンドメイキングする方法は同社の人気シンセサイザーACE と似ているところではありますが、Bazille はバーチャルアナログというよりはデジタルシンセサイザー。コンピューターのCPUパワーを駆使して作り出される音の幅はかなり広く、太いベース・リード・ファンタジー系パッド・リズムループ・グリッチサウンドなどを得意としています。クオリティーハイ、シンセサイザー上級者向け。
Bazille は現在$89(10月15日までの特別価格)
まずはデモバージョンを試してみてから購入できるのも、さすが大人。
Bazille features
- 4 digital oscillators with simultaneous FM (frequency modulation), PD (phase distortion) and FR (fractal resonance).
- 4 multimode analogue type filters with up to 6 parallel outputs each.
- 4 modelled effects: stereo delay, distortion, phaser, spring reverb.
- 2 LFOs with 3 parallel outputs each.
- 4 ADS(S)R type envelope generators.
- signal processors: Inverter, rectifier, sample & hold, lag generators and quantizer.
- 2 mapping generators (waveshapers) with a variety of drawing tools and controls.
- 8 x 16-step morphing sequencer.
- multiplex modules for signal mixing, RM (ring modulation), AM (amplitude modulation).
- single-page alternative skin included.
- microtuning support (.tun files).
- multichannel MIDI support.
- user interface zoom in 10% steps.
- over 1700 presets…
- azille for Windows and Mac (VST/AU/AAX)
「エイリアン」のようなルックスをしたThingamagoop 2x (シンガマグープ)。目玉のようになっている部分に光センサーが付いていて、ここに光をたくさん当てると高いピッチの音が出るそうです。本体頭にはライトも付いているので、暗いところでもコントロールできます。音の方はアナログ+デジタルなハイブリットタイプ。CVアウトも付いているのでビンテージアナログシンセやモジュラーと合体させるのもナイス。
こんなめちゃキュートなThingamagoop 2x ですが、今年9月22日までのオーダーを最後に生産が終了されるとのことです。ビビビと来た人は急げ!
組み立てキットは$125 組み立て済み$195
Klevgränd Produktion がリリースしたiOSユニバーサルアプリSyncMix は MIDI、CV、WIST、 これら3種類の同期信号を使うディバイスを同時に演奏させることのできるアプリ。
iPad/iPhoneがマスタークロックになる?
たとえば、Ableton Live とコルグVolca と iOSアプリ(iMS-20、Figure、Rebirth..)とモジュラーシンセを同時に同じテンポで走らせるなんてことが可能になり、これまで同期の方法で悩んでいた人たちにとっては嬉しい知らせに違いありません。しかも簡単な設定で、かつ格安な値段(¥400) で実現してしまいます。Wist 対応のアプリとMIDI・CVを同期させることができるようになったのは初めてのことです。
MIDIを使うにはアップルのカメラコネクションキット(利用するiOSディバイスによってはLightning-30ピンアダプターも必要)とUSB MIDIケーブルが必要になります。これによってラップトップコンピューターやMIDIハードウェアとの接続が可能になります。
CVを使うにはミニプラグケーブル(ステレオまたはモノ)をiOSディバイスのヘッドフォン端子に接続します。ユーロラックモジュラーと接続するような場合はクロックシグナルのゲインを上げるための処置が必要な場合もあるそうです。
WIST を使うにはもちろんWist対応のiOSアプリが必要になり、SyncMixアプリをマスターとして、同期したいアプリをスレーブとして起動する必要があります。
Continue reading »