Ableton Liveは本日、アップデートバージョン9.2のリリースをしました。ユーザーは登録アカウントより無償でダウンロードすることができます。
バージョン9.2の新機能
- レイテンシー補正 Max for Liveデバイスやサードパーティ製プラグインのレイテンシーが低下。オートメーションがレイテンシー補正に対応。
- ワープ機能の向上 強拍検出機能は向上し、ワープ機能はより正確に。[Complex]モードおよび[Complex Pro]モードでのサウンドはよりパンチーに。サンプルの選択部分を指定の小節長さにワープすることが可能に(画像下)。
- Tunerの追加 ギターを弾く人は嬉しいですね。
- MAX 7 対応 Live SuiteバージョンはMAXの最新バージョンに対応。(おっと、これは要チェックじゃないですか−!)
- PUSH アフタータッチに対応 Liveの主要ライブラリ・サウンドの多くにアフタータッチ機能が追加。
- PUSHのタッチストリップがモジュレーションホイールとして機能
- PUSHの64パッドモード 64パッドすべてを使用してドラムをプレイ可能に。
- そのほか数多くの機能向上やバグ修正など。
また、動画チュートリアルビデオやフィンガードラマーとして有名な Mad Zachが、コントローラPUSHの新機能(64パッドモード)をすぐに活用できる無償Rack「64Pad Lab」を公開しています。このRackには5つのDrum Rackが収録され、PUSHユーザーに限らず、Liveユーザーならば開いて使うことができます。Ableton 公式HPより無償ダウンドードできます。
またMad Zachによる解説ビデオも同時公開され、フィンガードラム・テクニックやライブパフォーマンスのためのLive 設定テクニックが紹介されます。同じ音色を様々なピッチでアサインし演奏する方法、LFOを使い音色を変えていく方法、サイドチェーンを効果的に使う方法など、Liveユーザーならば是非とも押さえておきたいテクニックです。(日本語字幕もつけてもらいたいですね。)
ドイツ・ベルリンのミュージシャンRobin Sukrosoが開発した世界初、ワイヤレスMIDI・アコースティックギターACPADは、一台でエレクトロニックとアコースティックな演奏を同時に行うことができる楽器だ。ギターの弦を演奏するだけでなく、フィンガードラムパッドやルーパーなど演奏することもできるので、ワークステーション型のアコースティックギターとも言って良いのかもしれない。
ACPADは厚さおよそ2mmの薄型デバイスで、通常のアコスティックギターにピックガードのように装着することができる。コンピューターとの接続はUSBもしくはワイヤレスでおこない、MIDIデータの転送が可能になる。バッテリー駆動またはUSBパワードで動作する。
下のビデオでSukrosoはギター・ドラム・ベースの演奏を同時に行っている。
ACPADは間もなくクラウドファンディングKickStarterでプロジェクトが立ち上げられる。アコースティックギターにもエレクトロニックの旋風が巻き起こるか?!
Musikmesse2015 で実際に見て、さわってみて、良い意味でびっくりしたのがNovationの LaunchPad Pro だった。これまで画像でみていたイメージよりもはるかにカッコよく、LaunchPadが「Pro」になったんだという印象を強く受けた。
デザイン的にはAbleton PUSHをかなり意識しているようにも見受けられるのだが、サイズはPUSHよりも小さく軽いので持ち運びにも苦労しないだろう。これまでのLaunchPadと比べると断然たくましくなった印象で、スイッチ数が増えた分だけサイズはやや大きくなっている。そして高級感も増している。感激したのはパッドのたたき心地が素晴らしく良くなっていることだ。パッドはベロシティ/プレッシャーにも対応するようになった。これによって表現力は格別に上がるだろう。そしてRGBカラー対応のパッドは128色までの表示が可能で、MIDI/USB を通してコントロールすることも可能にもなるそうだ。
今回MusikMesseでさわっていて改めて気が付いたことは、これまでLaunchPadはAbleton Live専用のコントローラだったわけだが、このLaunchPad Pro ではスタンダードMIDIコントローラとしてどのソフトウェアとも接続できるようになることだ。そして本体の裏パネルにはMIDI INとOUT ポートも装備しているので、ハードウェアシンセサイザーと接続することも可能になる。これはAbleton PUSH にはない大きなチャームポイントなのではないだろうか。
LaunchPadが初めて世に出てからおよそ6年。グリッド・インストゥルメントの成長ぶりを大きく実感した。早くスタジオで試してみたい!
価格$299 もうすぐリリース
AKAI Proが発表したMidimixは$99.99のシンプルなMIDIコントローラだ。8つのフェーダーと1つのマスターフェーダー。各チャンネルには3つのノブ(イコライザー)と2つのボタン(ミュートまたはソロ、録音アームボタン)が付いている。基本的なミキサーのレイアウトなので迷うことなく操作することができることと、複雑なマッピングを必要としないところが良いところだ。ライブ最中には頼りになりそうだ。
このMidimix賢い部分は『SEND ALL』という機能だ。このボタンをひとつ押すだけで、Midimixののフェーダーの位置やノブの位置を一括してDAWソフトウェアに送信することができるのだ。
AKAI APC Miniと並べればベストマッチ。主要DAWソフトウェアにも対応しているので、Ableton Live以外でライブをしている人にもアピールするだろう。なんといってもポータブル(軽い!)、AKAIクオリティ(安心!)、そして価格が$99.99(行ける!)。発売は6月より開始される。
- Midi mixer to control virtually any DAW
- 8 individual line faders, 1 master fader
- 24 knobs, arranged 3 per channel
- 16 buttons arranged in 2 banks provide mute, solo and record arm functionality per channel
- Sends all mixer settings to the DAW with a single button press
- 1 to 1 mapping with Ableton Live (Ableton Live Lite included)
Abletonが初の書籍をリリースした。タイトルは「Maing Music: 74 Cfreative Strategies for Elecrtonic Music Producers」(エレクトロニック音楽のプロデューサーのための74のクリエイティブ戦略)執筆はAbletonのドキュメンテーション部門の責任者+作曲家プロデューサーDennis DeSantisによる。
Abletonによるとこの本は「Liveのユーザーマニュアルの拡張版ではなく、手持ちのツールを使用した音楽作成の手助け」を目的とした内容であるとのこと。本書は ①曲の作り出し ②曲の発展のさせ方 ③曲を仕上げる方法 の3部で構成され、アーティストへのインタビューから得た回答を例に挙げながら、プロジェクト先に進める為の様々なアドバイスや解説が行われていく。
「プロジェクトをスタートさせるときは、まず、捉えたいサウンドを表現するのに使用したいパレットについて考えます。ときには、すべてのサウンドに対してアナログ・キーボード2台だけを使用することにして、超クリエイティブにならざるを得ない状況に自分を追い込み、キーボード自体のサウンドと特性の範囲内に限定することで、プロジェクトの雰囲気と焦点を決めます。」
「サウンドがランダムにトリガーされるようにシステムをセットアップして、これらをループやサンプルにして新しいリズムに成形していきます。この方法だと、同じことを繰り返すことがないので独自性が高まるし、誰かに作成方法を解読される心配もないので、他との違いを際立たせることができます。」
「スターティング・ブロックとしてドラム・サンプルをセッションに加えてみるといいでしょう。サンプルを入れ替えたりしてみて、その作品の一部になったら取り除いてしまいましょう。」
「現実世界からの邪魔や障害が最小限になるようにしています。お気に入りのインストゥルメント/機材すべてを常に接続しておいて電源ボタンを入れればすぐに録音可能な状態にしておくことです。」
音楽を作っている人なら、ループ地獄にはまってしまったり、アイデアがあっても曲を完成することができない経験をするはずだ。この本がそんな窮地に立った時の優しい水先案内人となってくれるに違いない
現在「Maing Music」の抜粋章が公開されている。英語の勉強も兼ねて、今晩あたりから読み始めてみようかと思ってる。完全版はAbletonオンラインストアにて25ユーロで購入できる。
これを書いていて思い出したのが、Mike Monday というイギリスのエレクトロニックミュージシャンも、窮地に陥ったアマチュア・ミュージシャンへアドバイスをおくるプロジェクトを行っている。
西洋でのエレクトロニック音楽家人口の層の厚さをつくづく感じる。
Ableton Live の最新バージョン9.2 のアナウンスと共に、同パブリックベータバージョンのリリースが開始されました。革命的なバージョンアップではないにせよ、確実な前進を感じさせるバージョンアップに感じます。
まず、コントローラPUSHでは64個のパッドを使ってドラム演奏ができるようになりました。つまり16パッドの使用と、64パッドの使用を切り替えられるわけです。また、パッドがアフタータッチに対応したことや、タッチストリップをモジュレーションホイールやピッチベンドのように使うこともできるようになったので、表現力は大きく増しますよね。
個人的に一番嬉しいのは、ワープ機能の向上で、オーディオにかなり無理矢理なストレッチをかけても、これまでよりもトランジェントの良いサウンドで再生されることになるそうです。([Complex]および[Complex Pro]モード)
Ableton Liveは他のDAWよりも音が悪いと感じることが多かったのも、大概にしてこのワープ機能から発する問題とのことだったので、おそらく音質向上にもつながるのかもしれません。新しい結果を楽しみにしてみたいところです。
その他、MAX for Liveやサードパーティ製プラグインを使った時のレイテンシー、オートメーション操作した際のレイテンシーが低下したようです。Very Good。
新しいプラグインTuner も追加されています。Good。