live916

 

Ableton Live バージョン9.1.6がリリースされました。個人的に一番嬉しい新機能は、オーディオ/ビデオをエクスポートする際に「選択されているトラックのみ」をエクスポートできるようになったところです。これまでのバージョン(9.1.4)ではこれができなかったが故にソロボタンやミュートボタンを使ったりしなければいけなかったのですが、これで一つ手間が省けたわけです。(他のDAWでは随分前からできることではあるのですが!!)

これまでのように「個別のトラック」をすべて一斉にエクスポートを行なうことも可能ですが、「個別のトラックすべて」という表記に変更されています。

その他には、Retinaディスプレイに対応(Mac with OS X 10.7.4)したことや、ネイティブ・フルスクリーンモード(Mac with OS X10.9以降 ) に対応しています。フルスクリーンモードに入るには、ショートカットキー「CTRL+CMD+F」(OSのデフォルト)を押してください。

多くのバグ修正もされたAbleton Live 9.1.6 はいつものようにAbleton 公式サイトよりダウンロード可能です。

Live リリースノート

 

 

 

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Yosemite-press-realease-image-1

 

先週からアップルの新しいオペレーションシステム OS X yosemite がリリースとなり、現在Mac App Store からの無償ダウンロードが可能になっています。

毎回のことではありますが、まずは使っているソフトウェアの対応状況を確認してからOSをアップデートするように心がけてください。比較的DAWソフトウェアは対応状況を収集し易いのですが、プラグインソフトウェアになると情報を収集しにくいところもあります。個人的にはもう1ヶ月くらい待とうかなといった様子です。

主なメーカーの対応状況を記しておきます。

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最近はやたらめったら「光」が多く使われたコントローラが多いのですが、その点、ドイツのメーカーFaderfoxのコントローラは言ってみるなら質実剛健。頑丈な作り、無駄な機能の少ないコントローラです。目的にあった機能だけを狭い机の上に置くことのできる小さなサイズも良いです。私自身6年前くらいに DJコントローラ(DJ2)を買ったのですが、それ以来のファンです。そんなFaderfoxのミクロモジュールコントローラシリーズの第4世代となるSC4PC4の出荷が開始され始めました。

 

SC4

 SC4 は8つのプッシュ式エンコーダーノブが備わったMIDIコントローラ、ノブの淵にはLEDライトが備わり、設定値を確認することができます。30までのユーザープリセットを本体に保存することが可能になっているほか、sysexダンプを使ったデータバックアップが可能になっています。

Ableton Live 用のスクリプトも用意されており、難しいセッティングなしに接続、すぐに使用することができます。SC4を2台使い、16トラック分のコントロールをすることも可能です。

面白いのは、8トラックのモノフォニックシーケンサーが備わっているとところで、MIDIノート・オクターブ・リピート・MIDI CC・アクセント・レングス・スキップなどの情報を入力しながらシーケンスパターンを操作していくことができます。公式サイトによると、このシーケンサーはローランドのM185 (System100M用のシーケンサーモジュール)に似ているだそうです。

SC4 はUSB接続・通常のMIDIケーブルでの接続に対応、またiPadとの接続(カメラコネクションキット要)も可能になっています。メインパワーのみでの動作も可能なので、コンピューターなしでも、ハードウェア機器(Elektronを使っている人は嬉しいはず!)と接続することもできます。

249 Euro

PC4

こちらの方は、24個のノブと2つのスイッチが付いたコントローラで、MIDI CC・ピッチベンド・プログラムチェンジなど、あらゆるMIDIパラメーターをアサインすることができるスタンダードなコントローラ。ユーザープリセットを本体に16種類保存することができるほか、sysexダンプを使ったデータバックアップが可能になっています。コンピューターソフトウェアで複雑なセッティングをしている際に起こりがちな、設定値が突然変わってしまうような状況に対応する「switchable snap function」という機能も搭載。

PC4 も同じく、USB接続・通常のMIDIケーブルでの接続に対応、またiPadとの接続(カメラコネクションキット要)も可能になっています。

音楽ソフトウェアだけでなく、ビデオソフトウェアの操作にも使えそうです。

199 Euro

詳しくは公式サイトよりどうぞ。

 

 

 

 

 


2015年にはいよいよApple Watch がリリースされることとなり、この先ウェアラブルデバイスが音楽制作環境にどのような影響を持ってくるのか気になるところです。iPhoneやiPadが新しい音楽制作のプラットフォームとして大成功を納めたように、Apple Watch をターゲットとして見ている音楽ソフトウェアディベロッパーも少なくはないに違いないでしょう。

Thalmic Lab開発するBluetoothアームバンドコントローラ「MYO」もウェアラブル時代の先端を行くデバイスとして期待されているものの一つ。アームバンド型センサーを上腕二頭筋にはめ、筋肉の動きを捉えることで手や腕の動きを理解していくことができるものです。価格はおよそ150ドルですでにプリオーダーも開始、ディベロッパー向けキットも用意されています。

 

 

9月にロンドンで行なわれたMusic Tech Festではこの「MYO」をMIDIコントローラとして使いAbleton Liveのループやプラグインシンセを操作するというデモンストレーションが披露されています。

筋力を使った演奏は力強く聞こえる?これもウェアラブル音楽デバイスの持つ一つの可能性でもあるように感じます。

 

 

MYO

 

 

 

 


バンドメンバーと音楽制作をする場合、リミックスを依頼したり依頼されるような場合。近くに住んでいる人であるのならハードディスクを抱えて行けば数分でファイルの受け渡しができるわけですが、遠い場所に住んでいる場合、一つ一つのトラックをバウンスして、メールで送信するとか、容量によってはオンラインストレージなんかを使うのがおそらく一般的なはず。この作業がいかに煩わしいものであるのかは知っている人は知っているはずです。

しかしこれからはクラウドを通じて音楽コラボレーションをすることができるようになる時代。ミュージシャン同士が同じスタジオにいなくても、遠く離れた場所に住んでいるバンドメンバーとプロジェクトの受け渡しを行なえたり、遠く離れた知らないミュージシャンとコラボレーションを行なえるようになるようです。

そんな中で今もっとも注目されているのが Splice。

Spliceはクラウド型のストレージ環境を提供するサービスで、ミュージシャン同士がDAWソフトウェアで作ったプロジェクトファイルの受け渡しを簡単に行なえることができるようになるものです。例えばAbleton Live で作ったプロジェクトをSpliceにアップロードすることによって、違う場所からでもそのLive のプロジェクトを開くことができるようになります。プロジェクトファイルの中には使用しているオーディオファイルも含まれているので、ファイルの損失によって時間を奪われることもありません。使用しているプラグインソフトウェアも自動的に検出され情報が提示されます。アップロードやダウンロードの方法もスイッチを一つ二つ押す程度のシンプルなもので操作はとても簡単。そして、現段階で対応するソフトウェアはAbleton Liveのほかに、Logic Pro X、 FL Studioなど、これまで使ってきたDAWソフトウェアをそのまま利用できるのもSplice の優位な点です。

Splice はまだパブリックベータバージョンの段階ではあるのですが、昨日のニュースによると、450万ドルの投資金を得たとのこと。これだけの投資金額を持っていることや、有名アーティストによるサポートを得ているともなれば、この夢のスタジオ環境はさらに素晴らしいものとなり、私たちの音楽制作に定着していくのかもしれません。興味ある人はパブリックベータバージョンを試してみてください。

https://splice.com/

さらに、Splice の新しい機能としてSplice DNA Player も紹介されています。これはコラボレーションと関係のあるものではないようですが、DAWソフトウェアで作ったプロジェクトと同じようなビジュアルでトラックを公開することができるもののようです。トラックの中にはコメントを書き残すこともでき、簡単に言ってしまえばSoundCloud のDAWバージョン(?)といったところなのかもしれません。トラックの中でどのようなサウンドが使われ、どのようなプラグインが使われているのかといった情報も把握することができ、まるでオーケストラのスコアを目で追いながら音楽を聞くかのようなリスニング経験を提供してくれます。このSplice DNA Playerの第1弾として公開されたのがTiëstoレーベルの新人Henry Fongと J-TrickによるScreamというトラック。⬇️の画像のアレンジビュー部分をクリックしてみてください。

 

 

Splice

 

 

 

 

 


 

YouTubeチャンネルExploring Audio では、昔懐かしいタスカムのマルチトラックカセットレコーダーPORTASTUDIO 424 を楽器として使うテクニックを紹介しています。

ビデオでは、PORTASTUDIO 424 の4つのチャンネルにAbleton Live で作った4種類の和音を、各15分の長さで録音をしています。再生を開始、各チャンネルのフェーダーを上げ下げすることによってサンプラーを扱うかのような演奏が始まります(ビデオ1:37 ) 。さらに、PORTASTUDIO 424 にエフェクターを接続したり、PORTASTUDIO 424のテープスピードやイコライザー値を変えることによって様々な効果が加えられていきます。

元々はNine Inch Nails のツアー&レコーディングエンジニアであるアレッサンドロ・コルティーニによって披露されたテクニック。(オリジナルビデオはこちらhttp://youtu.be/MMXEvNUjgCg

デジタル時代だからこそ、このようなアナログテクニックにインスパイアされるミュージシャンも多いのではないでしょうか。タスカムのマルチトラックカセットレコーダーは今なら数千円での取引きが可能なんだそうです。

 

 

via Synthetopia