Ableton Live のためのコントローラアプリtouchAbleが初めてリリースされたのはおよそ4年前。その後、本家AbletonがハードウェアコントローラPUSHをリリースしたり、インディペンデントメーカーがAbleton Live専用のコントローラアプリを何種類かリリースしてきていますが、その中でもtouchAbleの特に凄いところは、単純なシーンローンチやミキシングコントロールだけでなく、MIDIエディット・ライブラリーのブラウジング・インストゥルメントを使った演奏・XYパッドを使ったエフェクター操作・コントローラのカスタマイズなど、様々なコントロール方法を選択できるところにあります。バージョンアップを重ねるごとにその機能は豊富になり、Ableton Live というソフトウェアを手で触りながらコントロールしているんだという実感はよりいっそう強くなってきています。
本日リリースとなったtouchAbleのメジャーアップデートバージョン3。
USBケーブルを使った接続
今回のバージョンアップでもっとも嬉しい新機能はUSBケーブルを使ってコンピューターとiPadを接続できるようになったことです。USBケーブルはいつもコンピューターとiPadの間でデータを転送したり充電する時に使っているアップル製のものを使うことができ新しいケーブルを用意する必要はありません。特別な設定も必要がなくiPadとコンピューターをケーブルで接続するだけ。オープニング画面を開くとUSB接続を選択することができます。
これまでのようにWLANを使ったワイヤレス接続も可能で、特にコンピュータから離れた場所から操作をするときには便利なはずです。とはいえ、実際ライブ会場では観客のスマートフォンから発する大量のWLANシグナル によって誤作動を起こすことも稀ではなかったり、それよりも何よりもWLAN接続のための設定がややこしく慣れるまでに時間がかかってしまうなどの問題があったわけで、USBケーブルを使う方が信頼性は高いような気がします。
逆に、どうしてこんなシンプルな接続が今までできなかったのかと思うわけですが、基本的にはアップルはUSBケーブルを使ったネットワークファイル共有を認めておらず、この制限を通り抜けることに成功したtouchAbleディベロッパーの手腕に敬服するところです。
どの接続方法でもtouchAbleの動きに大きな差は感じることなく、例えばレイテンシーのようなものも感じることもありません。
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ノルウェー人3人からなるスタートアップPropell PS によっておよそ1年間かけ開発されてきたDisco Finger という新しいiPad アプリ。名前からしてかなりキャッチーなのですが、内容もキャッチー、そして初心者でもゲーム感覚で音楽作りを楽しめるアプリです。
まずこのアプリを起動するとスクリーン下にはフラフラと揺れ動く10種類のアニメ的なキャラクターが表示されています。おそらくこのキャラクターがフィンガーなのだと思うのですが、この指キャラがそれぞれの楽器だと思ってください。中には鉄琴、サックス、ドラム、ピアノ、ボコーダーのような音もあります。指キャラをグリッドの上に並べていくと音が出る仕組みになっていて、グリッドの上の方にキャラを置くと高い音が出て、下の方に置くと低い音が出ます。この指キャラたちが相まってビートフレーズが作れてしまうというわけです。
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コルグが今月下旬より販売開始予定をしているiPad専用アプリModuleはおよそ1GB分の高品位音源を搭載したサンプルプレイヤーです。5種類の音源(モジュール)をiPadに詰め込み、ライブパフォーマンスやスタジオでの音楽制作、もしくはキーボードの練習をする際に活躍しそうなアプリです。主な特徴は以下の通り。
- 5つのサウンドエンジン コルグのワークステーション型シンセサイザーで培われたテクノロジーによる高品位サウンド、サウンドエンジンにはAcoustic Piano、Electric Piano、Clav、Organ、Multiの5種類を搭載
- ライブパフォーマンスや音楽制作の音源 iPadに対応したMIDIキーボードと接続、ベロシティ対応。スタンダードMIDIファイルを使った音楽再生可能
- 音楽制作アプリKORG Gadgetの音源 Gadgetには「Salzburg」「Montreal」「Alexandria」「Firenze」「Glasgow」という5つの音源が追加され、他のガジェットと同様に扱える
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画像楽譜ビューアー PDFフォーマットの楽譜や画像の表示可能、iPad内蔵カメラを使った撮影、テキストエディット、テンポチェンジ可能な音楽プレイヤー「ミュージック」搭載
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拡張音源 Synthogy社製もコンサートグランドピアノ音源ライブラリー「Ivory」(2GB) ヴィンテージ・エレクトリック・ピアノ音源ライブラリー「Wurley Electric Piano」(120MB)アプリ内での購入可能。
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SoundCloud を使ったシェア
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Inter-App Audio、Audiobus、CoreMIDI、Virtual MID対応
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ipadで音楽を演奏する時にはタッチスクリーンではなく、できるならば物理コントローラを使いたいものです。でもiPad専用のコントローラを買う余裕がちょっとない人は@ が紹介している、「DIY木製洗濯バサミキーボード」を作ってみるのはどうでしょうか?必要な物は…
- 木製の洗濯バサミ、ひとつの鍵盤に付きひとつ必要
- 輪ゴム (10-20)
- アルミニウム
- 鍵盤を支えるための鉛筆、ペン
- セロテープ
- 土台にする固めのボール紙
- はさみ、小さな穴をあけるための工具(錐)
- 線を引くための使う直線定規
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今年の夏にリリースされたPropellerHead のボーカルレコーディングアプリTake。内蔵のドラムループにあわせてiOSデバイスのマイクロフォンから3トラック分のレコーディングをすることができるアプリです。インターフェイスグラフィックが洒落ていて操作方法が簡単というのが一番の魅力。私は電車に乗っていて何かレコーディングをしたくなったときにはすかさずこのアプリをオンにします。3トラックのレコーディングができるので、ハモりパートを試行錯誤してみたり、ビートボクシングしてみたり、クリエイティブなことも試すことができるアプリです。価格が無料というのも魅力的です。
昨日リリースされたTake のバージョン1.2 では、動作の細かな改善が行われている他に、同じくPropellerHeadの音楽制作アプリFigure で作ったトラックのインポートを行なえることができるようになりました。これまでのTakeでは内蔵されている簡単なリズムループしか使うことができなかったのですが、今回のバージョンからはFigureでトラックを作って、Take でボーカルレコーディングをするようなことが可能になります。にちろん本格的レコーディングシステムというわけではありませんが、曲のアイデアをスケッチすることができたり、よりクリエイティブなアプリに進化したことが伺えます。
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世の中には素敵なドラムマシンは数あれど、操作方法はどれも決して易しいものではありません。ましてや初心者が初めてドラムマシンをさわった時には絶対と言っていい程に操作方法に迷い、仕方なくマニュアルを読み始めたり、最悪の場合はそれ以来スイッチすら入れなくなってしまったりするものです。
誰でも使える簡単なドラムマシン。そんなコンセプトがもとに作られた「Keezy Drummer」は、動画共有サイトViemo の開発者の一人として知られるJake Lodwick が手がけたiOSドラムマシンです。
初めてKeezy Drummerを開いたときスクリーンには2つの丸いスイッチが表示されるのですが、これがすでに用意されている2つのトラックです。スクリーン下にあるプレイボタンを押すと演奏が始まります。
丸いスイッチを押してみると今度は4×4の丸いスイッチが表示され、このスイッチをタップするとその箇所が演奏されることが分かるでしょう。
プレイボタンの上に表示されているリストから音色を選ぶことができ、わずか14種類ではあるのですが、これがこのアプリのコンセプトです。
音色を選んだら、チェックスイッチを押して元のスクリーンに戻ります。トラックを追加したい場合には+スイッチを押します。スピードを変えたい場合はプレイボタンの左にあるダイヤ型スイッチを押します。
タップ→聞く→タップ→聞く
これならば初心者でも、子供でも、悩むことなくドラムパターンを作れるようになるわけです。ドラムマシンをさわったことのない彼氏/彼女と一緒に遊ぶこともできますね。初心者でなくても、アプリを起動してすぐに取りかかれる、この即効性もこのアプリの持つコンセプトです。
次のバージョンでは作ったパターンを共有することができるようになるようです。
しかもフリー!
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