ディベロッパーJörg Piringer が先日リリースしたばかりのRealBeatサンプラーを早速購入してみました。8つあるスロット(写真左下)に録音、すぐにシーケンスパート(写真右下)でリズムを組むことが出来ます。KaossPad風のエフェクター(写真右上)は3種類(フィルター、リミックス、クラッシャー)用意されています。録音した素材をエディット(写真左中央)することも可能。写真左上では15のシーケンスパターンをむことができます。とにかくシンプルな操作で即自作音源リズムが作れてしまうのがとても魅力的で楽しいアプリ。
自転車バージョン
キッチンバージョン
App Store にて¥170
NLogPoly SynthのディベロッパーであるRolf Wöhrmanの提唱によってOpen Music App Collaboration ManifestoというGoogle group(掲示板)がオープンした。すでにたくさんの音楽アプリがリリースされているのはご存知と思うが、ほとんどのアプリはドラムマシーン、シーケンサー、シンセサイザーといったような音楽制作の上でのひとつのパーツでしかなく、それらのアプリがどのようにしたら1台のiPad/iPhoneの中で同時に使用できたり、同期がとれるようになるのかについて、ディベロッパー等により活発な議論、情報交換がかわされ始めている。これにより音楽アプリのコラボレーションが現実化されていく見通しだ。問題はiPadの持つCPUとRAMの限界をどのようにして乗り越えるのか。音楽アプリファンとしてはこの展開をあたたかく見守っていきたい。
上のビデオはPolyChordをコントローラーアプリとして使い、MoDrumをリズム音源として使っている様子。PolyChordがMIDIクロック信号を送ることでこの二つのアプリが同期している。
同じくPolyChordがnLog Proをシンセ音源として使用している。
ここではSoundPrismをメインにMoDrumをドラム音源としてプレー、nLog Proをシンセ音源として使用している。
さて、気になるのは日本産アプリの動向。Korg iMS-20とiElectribeに搭載されているBluetooth機能を使ったWIst(Wireless sync start technology)の動きがあまり実用的ではなかったこともあり、今後の行方が気になるところだ。
via Synthtopia
1 即時性のある手段として
イ ンスピレーションはスケジュール通りには浮かんでこない、たとえコンピューターや楽器のをセットアップをする時間があったとしても上手い具合にインスピ レーションが浮かんでくるともかぎらず。インスピレーションが浮かんだとしても楽器の前にたどり着くまでに忘れてしまうこと多々、もしかした素晴らしいト ラックになったかもしれないし、そうでないかもしれない。さて、どうすればいいのか?
ど んな場所にいようとポケットに入る程度の小さな機器(例えばiPhoneのようなもの)があれば、そのインスピレーションを音にしておくことができるので す。もちろん今の段階ではその程度の小さな機材がプロ用の音楽スタジオに勝るわけではないのですが、シンセサイザー、ドラムマシーン、シーケンサー、レ コーダー様々なアプリを様々な用途に応じて使うことが出来る今日この頃。
もしあなたがバスの中にいる間に最高のギターリフが浮かんだとしたら、即ギターアプリを使い音にしておけばいいのです。家に帰った後でそのデータをデスクトップコンピューターに移し変えることも今では楽にできるようになりました。
これでだるい通勤通学時間も有意義な時間になりそうですよね???
pic from FT.com
2 開かれた音楽制作へ
大 概のデスクトップ用音楽制作ソフトウェアを使うにはある程度の音楽知識やテクニカルな知識が必要とされ、初心者の人にとってはセットアップの段階で落胆さ せられることが多いのが現実。またちょっと試しに遊んでみようかな?という人々にとってはソフトウェアの値段が高すぎるのも現状。プロ用音楽ソフトウェア の確固たる地位があるのに対し、もしかしたら音楽を作りたいと思っているにもかかわらずまだ手をつけていない人々というマーケットが存在するのも確か。
そ ういったマーケットに属する人々はスマートフォンで主にゲームを楽しみ、E-mailを利用するのですが、最近になりスマートフォンが音楽を作る為に使わ れることやアートや写真などといったクリエイティブな用途に使用できることを知り、このマーケットが徐々に成功をしている様子が見え始めています。
こ のような音楽家ではない人々の音楽的想像力をいかにしてとらえるか?ということがこのマーケットの開発における一つのキーとなり、例えばそれは音楽ゲーム であったり難しい音楽ソフトウェアのゲーム化(Gamification)だったりするわけです。ゲーム制作者はこのギャップを埋めることと同時に、クリ エイティブなレベルのアプリを制作するのが任務。
た とえばSmuleからのMagic Pianoというアプリケーションはおそらく潜在する多くのユーザーを対象にして作られたものであろう、非常に民主的なアプリケーション。ピアノを弾く、 音楽を作る、ゲーム要素、さらにネットワークを通じて世界中の人々とのコラボレーションが可能となる。
Magic Piano by Samule
3 新しいインターフェイスや楽器として
モ バイル機器はコンピューターに比べ機能が劣ることや、スクリーンのサイズが小さいことなどから、アプリ開発者にとって様々な制限を抱えている。しかしその 反面、マルチタッチを使用することの可能性、またはアクセロメーターやジャイロスコープ機能を使用したジェスチャーコントロールという新たな可能性も存在 する。これらの制限と可能性が新しい楽器やインターフェイスの創造へつながって行くことだろう。
ス クリーンとのやりとりのみで楽器をコントロールするかわりに、ジェスチャーを使って音楽を演奏することが出来たり、通常コンピューターではミキシングレベ ルを一度に一つしか調節できないけれど、iPadのバーチャルスライダーを使えば複数のフェーダーを一度にコントロールできる。
OSC Physics
結論
モバイル音楽アプリの開発は今、まさに過渡期。それはユーザーを惹き付け、開発者はさらに大規模な音楽ソフトウェア会社やハードウェア製品会社からの注目を集めている。
モバイル機器は音楽制作においての役割をさらに大きくしていくことだろう。アプリだけでなくプラットフォーム、ハードウェアとして音楽表現やクリエイティビティのための手段としてより可能性を広げていくことだろう。
デジタル音楽の革命か??なんて議論もできるのかもしれないが、ただ楽器をいつも手の中に入れておく、、っていうことだけなのかもしれない。
Fostex AR-4i
Original text from Music4.5
Jordan Rudess(ドリームシアターのキーボーディスト)によって設立されたWizdom MusicからリリースされたSampleWiz。昨年リリースされ人気を得たMorphWizのディベロッパーといえばご存知の方も多いだろう。SampleWizはポリフォニック、マルチタッチパフォーマンスサンプラーで、iPadやiPhoneを使いサンプルした音を即プレーすることが出来る上、音を編集したり、切り刻んだりすることも楽に行うことがでる。そしてMorphowiz同様にキーボード上ではピッチやビブラートを変化させたり、パフォーマンスの際にも様々な表現が可能となるアプリケーション。価格は850円。果たしてこれは投資に値するのか否か見てみよう。
最初の印象 ややハデなオープニング画面の後に見えるのが青色画面であるClassic mode。音源名はHendrix Wizとなっている。さっそく40あるプリセット音源を試してみようと思う。
[flv width=”500″ height=”30″]https://1ikkai.com/wp-content/uploads/2011/08/Output-1-2.240p1.flv[/flv]
FMラジオ番組のジングルなどに使えそうなインパクトのあるサウンドがいくつもおさめられている上、指で鍵盤を上下させるだけで動きのあるサウンドを鳴らすことが出来る。そしてボイスサンプリングも指を上下に動かすだけでピッチを自在に操ることができる。
メイン画面右上、キーボードアイコンに横にあるウェーブフォームアイコンを選択すると現れるウェーブフォームウィンド。ここでサンプルの編集を行うことが出来る。サンプルのトリム、スタートポイントやエンドポイントの設定、ループの設定など。そしてここでもウェーブフォームをタッチするだけで音が再生される。画面上で指をホールドした状態で左右、上下に激しく指を動かし、デジタルグリッチサウンドを作ることなど、元のサンプルを大きく変化させることも楽に行える。
[flv width=”500″ height=”30″]https://1ikkai.com/wp-content/uploads/2011/08/glitch.240p.flv[/flv]
自分のサンプルを録音してみる 内蔵マイクロフォンまたはラインインプットからの録音も画面中央にあるStartボタンを押すことで開始することが出来る。録音時間は10秒まで。録音されたサンプルは即、キーボードにマッピングされ、編集、プレーすることが出来る。試しに机と膝を叩いてみた。
[flv width=”500″ height=”30″]https://1ikkai.com/wp-content/uploads/2011/08/tap.240p.flv[/flv]
さらに便利なのは中央に表示されているリサンプルモードアイコン。録音した素材で演奏したものをリサンプルとして録音することが出来る。次のサンプルは上のサンプルをディレイ、リバースを使い、音が過激に変化していく様子を聴いてもらうことができるだろう。
[flv width=”500″ height=”30″]https://1ikkai.com/wp-content/uploads/2011/08/kaos.240p.flv[/flv]
結論 とにかく楽しく遊びながら使えるといった印象を受けるこのSampleWiz。一昔前のサンプラーであるなら、これだけのことをするのにどれだけの時間やお金をかけなければならなかっただろうか。サンプラーとして面白い音を作るためだけでなく、演奏する為の楽器としても今後間違いなくスタジオで起動させるアプリになるとなるだろう。プロバイダーホームページによると、次のバージョン1,3ではMIDIにも対応する予定だそうだ。850円の投資は決して無駄とは思えない。
コルグの新製品Wavedrum Miniに付属するセンサークリップはあらゆる物をパーカッションに変えることができるツール。このセンサーはマイクロフォンではなく、トリガースイッチのような物なので、音源自体はWavedrum Miniに内蔵する物を使います。しかしクリップを付ける場所によってはその表現力は大きく変わってきます。ペットボトルを使ったシェイカーはちまちまとコンピューターに打ち込んだシェイカーよりも断然味があるのです。しかしどうしてMIDIが搭載されていないのか???という点が話題の中心になってしまっているのが残念でなりません。
さてこちらは新しいiOS音楽アプリのTable Drum。アイデアはKorg Wavedrumのセンサークリップと似ているのかもしれません。iPhoneの内蔵マイクを使い、アプリに内蔵する4種類のドラムサウンドを身の回りの物を使って演奏させることができます。キックドラムを机を叩いた音で、スネアドラムをコップを箸で叩いた音で、なんてことができるのですが、今こうしてコンピューターに文字を打ち込んでいる間にも音が間違って反応してしまっているわけでまだまだ完璧とはいいがたいのですが、 レイテンシー(遅延)はほぼなし、ベロシティー(強弱)の認識もあり、叩いて演奏することの楽しさは十分感じることができます。しかしやはりMIDIに対応してもらいたいですよね。App Store
先日リリースされたばかりのHokusaiはiPad iPhone用マルチトラックのオーディオエディター。iPhone iPadで録音した音を編集するアプリです。インターフェイスが非常に美しく、ベーシック版はなんとフリー。後でエフェクター等を買い足していくことができるようになっています。
ビデオではiPhoneでレコーディングした音をiPadで編集しているようです。気に入った部分を(Trim)、それを別のトラックに(Paste)、2つのトラックを1つに(Mix Down Track)している様子です。さらにここではPich BendやDigital Echoなどのエフェクターを使い音に厚みをつけています。(ベーシック版では仕上がった音はDropBox経由もしくはiTunes経由で、WavファイルもしくはMPEG4ファイルとしてExportされます。
もちろんフリーということが嬉しいことですが、それだけでなく画面上に写される波形を指で操作し、即プレーバックされるのがとても楽しく、フィールドレコーディングをより簡単に行うことができるアプリです。