Native instrumentsが昨年秋にリリースしたFORMのアップデートバージョン1.1がリリースされました。
FORMはサンプルス・スキャニング・シンセというあまり聞きなれないカテゴリーのシンセなのですが、簡単に言ってしまえばサンプラー、でも通常のサンプラーとは違い、一つのサンプルから想像もしなかったようなサウンドを作ることができるユニークなサンプラーなのです。
まずはインターフェイスにサンプルをドラッグ&ドロップします。もちろん自分のHDに入っているサンプルでも、FORMに付属するサンプルでももちろんオッケー。
サンプルをドラッグ&ドロップするとグラニュラーシンセシスの技術によってサンプルのピッチと時間の解析が自動的に行われ、様々なスピードや動きを付けてサンプルの再生が始まります。
グラニュラー技術自体はそれほど新鮮なものではありませんが、FORMの場合はこれに加算式シンセ、豊富なモジュレーション、エフェクト、パフォーマンス機能を合体し、これまでのシンセとは一味違う音創りを行えるところに大きなメリットがあります。通常のサンプラーならばこれだけ音を加工してしまうと大概は痩せ細った音になってしまいがちですが、FORMならば大概は良い結果を作り出してくれるのが凄いところです。しかも元のサンプルからは想像もしなかったような個性的な音も作れます。たとえばスネアの音からベース音を作るなど、いじればいじるほど面白い結果を作ることができます。
さて、そんなFORMのバージョン1.1が昨日リリースされました。主な追加点は以下の通りです。
FORM 1.1 の追加機能
- 200以上の新しいプリセットを追加、既存のプリセットサウンドに新しいサウンドバリエーションが追加
- スキャンレンジをモジュレートする「Center」と「Width」コントロールを追加
- モーションカーブ・プリセットの新しいページを追加
- コンパクトビューを追加
- 「Speed」タブにマニュアルスキャンモードを追加
- 「Perform」セクションにサウンドバリエーション用のボリュームフェーダーを追加
- サウンドバリエーションのパラメーターを、異なるスナップショット間でコピー及びペーストが可能
- サウンドバリエーションのFXパラメーターを、別のサウンドバリエーションにコピー及びペーストが可能
- 全パラメーターのオートメーションが可能
- KOMPLETE Sシリーズ・キーボードとMASCHINE用の新しいコントローラーページを追加
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Native InstrumentsのKOMPLETE 11 が本日からいよいよ発売されます。KOMPLETE はNative Instrumentsがこれまでにリリースしてきたソフトウェアのバンドルコレクションです。バージョンが上がるごとに収録される製品の数も増えてきましたが、今回のKOMPLETE 11 ULTIMATEにはなんと合計87の製品、真ん中サイズのKOMPLETE 11には45製品、新バージョンのKOMPLETE SELECTには11の製品が収録されます。例えばKOMPLETE 11は、KOMPLETE バージョン2 と比べておよそ2倍の製品数になったとのことです。
KOMPLETE 11 の3つのバージョンの比較表はこちら
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NIのKOMPLETE KONTROLソフトウェアは、同社のKOMPLETE KONTROL S-シリーズ・キーボードをコンピューターと接続する際に必要なソフトウェアです。これによって膨大な数のKOMPLETEインストゥルメントやNKS対応のプラグインを一括してブラウジングしたり、またはキーボードのスクリーンにはパラメーターが自動表示され、ソフトウェアをハードウェアのごとく操作できるようになります。
新しくリリースされたKOMPLETE KONTROLソフトウェアのバージョン1.6.1の新機能は4つあります。
(1.6.1は先週リリースされた1.6のバグフィックスバージョンです。ダウンロードはいつものようにNI Service Centerから行えます。)
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Native InstrumentsはKOMPLETE KONTROL の新バージョン1.5 のリリースを予告しました。リリースは10月28日。
KOMPLETE KONTROLはNIのコントロールキーボードS-シリーズに付属するソフトウェアで、KOMPLETE (NIの膨大な量のソフトウェアやライブラリー)を一括して管理できるソフトウェアです。ソフトウェアとキーボードは常にリンクし、キーボードから直接プリセットのブラウジングを行うことができます。またソフトウェアのパラメーターがキーボードのコントローラノブに自動的に表示されるので、面倒な設定なしに音色コントロールを行えたり、キーボードのユニークな機能(タッチストリップやアルペジエーター、スケール、コード機能)を使う演奏が可能です。
以上がこれまでのKOMPLETE KONTROLの主な機能なのですが、問題はNI製のプラグインしか管理することができなかったことです。このキーボードを使っている人ならわかってくれると思いますが、とにかく便利なので、どうしてもNIのプラグインばかり使ってしまう傾向が強くなります。逆にサードパーティ製プラグインを開くととても不便に感じてしまい、スタジオの中心的存在であるMIDIキーボードとしてはあまりフェアではなかったような気がします。AKAI Professional がADVANCE シリーズというコントローラキーボードでVSTプラグインとの統合をすでに実現していることもあり、後手に回ったNative Instrumentsがどのような融合を実現するのかが期待されていたところです。
そしていよいよ今月末にリリースされるKOMPLETE KONTROL 1.5ですが、昨日これに伴う3つのニュースが発表されました。
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昨年の夏にNative Instrumentsがリリースしたキーボード・コントローラKONTROL S-シリーズは、それまでのMIDIキーボードの常識を超える先進的な機能とデザインによって大きな注目を浴びた。私自身もユーザーの一人ではあるのだが、NIのソフトウェアバンドルKOMPLETE 10 を演奏する上では切っても切れないキーボードコントローラと感じている。KOMPLETEの数え切れない位のプリセットを、KONTROL-Sのエンコーダノブを使いながら選択する感触は素晴らしいものがある。これがソフトウェアシンセサイザーの進化系なのかと思う反面、KONTROL Sキーボードを使っていると、「あれ?」と思ってしまうようなギャップを感じてしまうことも事実なのだ。たとえば、、
- KONTROL-S はNIソフトウェアだけのものなのか? KONTROL-S はNATIVE MAPというテクノロジーによってNI ソフトウェアのパラメーターをスクリーンに表示する。しかしNI以外のプラグインを読み込んだ時にはこれは動作しない。つまりKOMPLETEソフトウェアを持っていなければ面白みは半減?一般的MIDIコントローラとして見た時にはかなりユースレスといえる?
- 「アルペジエーター」や「スケールモード」はKONTROL-Sの一番キャッチーな機能ではあるのだが、DAWソフトウェアへのレコーディング(MIDI OUT)を行うことができない。
- KONTROL Sで音色のエディットを行っても、それをすぐにセーブすることができない。
- コンピューターとのUSB接続を絶ってしまうとKONTROL Sは何もできなくなる。
しかしこのようなギャップを感じるのも5月まで。先々日、Native Instrumentsはドイツ・フランクフルトでPRODUCT SHOWCASEを開催し、KONTROL S-シリーズ・キーボードの大きなバージョンアップを発表した。
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