地球儀のような形をしたUSB MIDIコントローラAlphaSphere。2012年のMusikMesseでさわらせてもらったことがあるのですが、あのクッションのような柔らかなパッドの感覚を今でも忘れることができません(!)。その後AlphaSphereはミュージシャン・DJ・VJのみならず、子供の教育現場や音楽セラピーなどにも利用され、皆に愛される楽器として着々と進化している様子をYouTubeでよく見かけます。
そんなAlphaSphereのエントリーバージョンとなるAlphaSphere me がいよいよリリースされることとなり、これまで一番大きなネックだった価格問題がクリアーされています。価格は£149.99(日本円でおよそ¥27.000)。これまでのバージョンとの大きな違いはパッドの数が32個(AlphaSphere Nexusシリーズは48個)となり、本体のサイズがやや小さくなったところでしょう。プリオーダーはすでに開始されており、発送開始は2015年春となっています。
以前にも紹介したことのあるデジタルオーディオ・プラットフォームAXOLOTIが製品化に向けクラウドファンディングIndie GOGOでのプロジェクトを開始しています。
AXOLOTIは、Axoloti Patcherというコンピュータソフトウェア(MaxやReaktorのようなモジュラー式ソフトウェアなのですが)を使ってシンセサイザーやエフェクターをデザインし、コンピュータとUSB接続したAxoloti Core ハードウェアにパッチをアップロードすることができ、アップロードした後にはコンピュータなしでもハードウェアを動作させることができるようになるというユニットです。ローランドのAIRA System-1 のプラグアウトシンセサイザーと同じような発想だは思うのですが、簡単に言ってみれば、ユーザー自身がデザインしたソフトウェアインストゥルメントをハードウェアインストゥルメントとして使うことができるようになるということです。どのようなインストゥルメントを作るのかはユーザーの発想次第、プログラム能力次第となるわけですが、忍耐次第では(!)私のようなプログラム音痴人間でもオリジナルのハードウェアシンセサイザーをデザインすることができるようになるわけです。また、ユーザー同士がコミュニティを通してパッチをシェアすることも可能になり、まさに「開かれたシンセサイザー」と言えるのではないでしょうか。
Axoloti Core ハードウェアのスペック
- ステレオオーディオIN/OUT 24bitサンプリング
- DIN MIDI IN/OUT
- Micro-SDカードスロット (パッチやサンプリングデータの保存)
- Micro-USB デバイススロット(コンピュータとの接続)
- 180Mhz ARM Cortex M4 マイクロコントローラ + 256kB SRAM+ 1MB Flash (STM32F427)
- USB ホストプラグ (USB-MIDIコントローラとの接続)(USB MIDI class compliance)
このようなオープンソースのハードウェアシンセサイザーというものはこれまでにも幾つかリリースされてきてはいるのですが、シンセ・アーキテクチャーに関しては固定されてしまっていることが多かったり、ファームウェアコードをいじることができる人であってもその複雑さが故に大概は手を出しにくい部分でした。その点、このAxoloti では簡素化されたソフトウェアを使うことによってユーザーが簡単にアルゴリズムを作ることができる点が大きなメリットとなっています。また、ArduinoやRaspberry Pi との違いは、ユーザーがコーディングやコマンドラインプロンプトを扱うことなしに、作りたいものだけに集中することができるところにあります。
クラウドファンディングIndieGOGOでの目標金額は$25.000$60からの出資でAxoloti コアボードを手に入れることができるチャンスです!
詳しい内容はこちらよりどうぞ。
ターンテーブリストの鬼才、DJキューバートのニューアルバム「Extraterrestria/GalaXXXian」のアルバムジャケットの中にはペーパーボードにプリントされたBluetooth DJ コントローラが同封し、DJキューバートのニューアルバムを聞きながら、同時にDJプレイも楽しめてしまうそうです。コントローラには2デッキターンテーブル、フェーダー、エフェクタースイッチなども付いています。
下のビデオでは、コントローラとiPhoneアプリ(Algoriddimの DJay)をBluetoothで接続し、DJキューバートのトラックを操作しているようです。
Bluetooth over MIDI はiOS8 とMac OS X ヨセミテに搭載された新機能。そしてこの薄型MIDIコントローラはイギリス・ケンブリッジNOVALIAによる技術によるものです。
Via Robyn Thinks
11月後半にリリースされるというパイオニアのパフォーマンス・マルチプレイヤーXDJ-1000。見た目はほとんどCDJ-2000Nexus と同じですが、CDは使うことができない、USBオンリーのDJプレイヤーです。XDJ-1000には7インチのフルカラータッチスクリーンを搭載。スクリーンにはQWERTY配列のキーボードが表示されトラックのブラウジングを行なうことができたり、波形のズーム、ビートカウンター、キー分析なども表示されるそうです。ループ設定、キュー設定などデジタルDJにとって欠かせないコントロールはもちろん、すでにTraktorには搭載されているビートジャンプ・ムーブ機能も新しく搭載し、このスクリーンでの操作が可能になっているそうです。(iPhone大全盛のこの時代でこのサイズ、このクオリティのタッチスクリーンでドキドキするのかどうかは謎)。トラックをロードするにはUSBからまたはWifi を経由。USBポートはキラキラと光が灯されるようです。対応フォーマットはMP3, AAC, WAV, AIFF (iOS version of rekordbox®: MP3 と AAC のみ)。MIDIに完全対応。Serato DJ とのHID統合もされているそうです。(TraktorとのHID統合はまたしてもお預けとなってしまったようです)
発売は11月後半、予想価格は$999となっています。本格DJプレイをするためにはこれが2台必要だと考えるとちとつらい。オーバープライスなのではないか。
ビデオの中でかなり目を引く光るUSBメモリースティックはパイオニア製16GBのものだそうです。http://www.pioneerdjstore.jp/fs/pioneerdj/goods/5001N
iOSに比べおよそ5年の遅れをとっていると言われているアンドロイドの音楽アプリ。しかしここ最近、algoriddimの人気DJアプリDjay 2 がアンドロイドバージョンをリリースするなど、わずかながらではありますがその状況は変化してきたようでもあります。そして本日、iOSの代表的なコントローラアプリLEMURも遂にアンドロイドバージョンをリリースしました。
アンドロイドデバイスが音楽アプリに不向きとされる理由はいくつかあるわけですが、例えば、アンドロイドOSにはiOSのCore MIDIのようなフレームワークが備わっていないためディベロッパーサイドがこの部分からの開発をしなければいけないこと。また、世に出回っているアンドロイドデバイスの種類が多すぎることによって、ディベロッパーサイドですべての動作具合をテストすることができないという現実的な問題が挙げられています。
Lemurアンドロイドバージョンの場合、Android OS 4.2 以降の動作確認がある程度とれているようではありますが、まずはタブレットPC Nexus 7 のみの正式サポートという堅実なスタートを切っています。Nexus 7 オーナーはマルチタッチスクリーンを使ったコントロールワールドを早く体験してみてください。機能的にはiOSバージョンとほぼ同じではありますが、In App Editor機能が省かれた形になっています。価格は$21.99、iOSバージョンよりもやや安めの価格設定がされています。
ipadで音楽を演奏する時にはタッチスクリーンではなく、できるならば物理コントローラを使いたいものです。でもiPad専用のコントローラを買う余裕がちょっとない人は@ が紹介している、「DIY木製洗濯バサミキーボード」を作ってみるのはどうでしょうか?必要な物は…
- 木製の洗濯バサミ、ひとつの鍵盤に付きひとつ必要
- 輪ゴム (10-20)
- アルミニウム
- 鍵盤を支えるための鉛筆、ペン
- セロテープ
- 土台にする固めのボール紙
- はさみ、小さな穴をあけるための工具(錐)
- 線を引くための使う直線定規
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