昨年の秋にリリースされたNative Instruments のキーボードコントローラKontrol S シリーズは、Native Instruments の数々のソフトウェア(KOMPLETE 10) をコントロールするためにデザインされた革新的なMIDIキーボードだ。
Kontrol S キーボードそのものについて書きたいことは山ほどあるのだが、今日ここではKontrols Sキーボード とMaschine を一緒に使った場合にはどのようなことができるのかチェックしてみようと思う。
NI Maschine は昨年の11月にアップデートバージョン2.2をリリースし、Kontrol S キーボードとの統合機能を搭載した。Kontrol Sキーボードを使うことによって、鍵盤を弾きながらパターンを作ることができるようになったり、MaschineのサウンドやKOMPLETEのソフトウェア音源を操作することができるようになる。
まず先に述べておかなければいけないことは、Maschineをスタンドアローンモードで使う場合と、DAWソフトウェアをホストとしたプラグインモードで使う場合とではKontrol Sキーボードの振る舞いはわずかではあるが変わってくるということだ。ここではまずはMaschine をスタンドアローンモードで立ち上げたところから見ていこうと思う。
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Native Instrumentsの創始者の一人、REAKTORの開発者としても知られるStephan Schmit氏が新たなメーカーNonLiner Labsを立ち上げ、新しいハードウェアシンセサイザーの開発をしているというニュースは以前からお伝えしていますが、その開発経過報告ビデオがNonLiner Labs のブログに掲載されています。
開発中のハードウェアシンセサイザーにはキーボードコントローラそのものにもDSP プロセッサーが搭載され、4つのマクロコントローラには80!のパラメータをアサインすることが可能で、リボンコントローラ・ピッチベンド・ペダルコントローラ・タッチスクリーンを使うことによって制御することが可能のようです。また、WiFiシグナルを使うことにょってコンピューター、スマートフォン、タブレットを同時に使い、リンク制御も可能となっているようです。
様々なシンセエンジンの入れ替えが可能になるキーボードコントローラではあるようですが、ファーストモデルの音源部にはNI KOMPLETE10 にも内包しているReaktor KONTOURがベースとなるようです。Reaktor 6 のリリースもそろそろか?と噂される中、まだまだ凄い報告に期待できそうです。
Native Instruments がTraktor Remix Sets の2014年のベストセラーを発表している。このRemix Sets はNI Traktor にRemix Deck という機能が装備された頃からリリースが始まったもので、Remix Deck にインポートするだけでリミックスプレイを楽しむことができるサウンドライブラリーだ。サンプルライブラリーといってもバラバラのサウンドファイルが羅列されているわけではなく、大概のものはキックパート+リズムパート+シンセパート+SFXパートのように分けられ、テンポも一定し、またそれぞれのパターンにはバリエーションが用意されているので、パートをランダムに並べ替えていけば一曲のトラックが作れてしまう。もちろんTraktorのエフェクターやピッチコントロールも使うことができる。NI のコントローラ KONTROL F1 やS8を使えばなおさら楽しいリミックスプレイとなる。
Remix Sets の制作には有名ダンスミュージックプロデューサーやサンプルライブラリーメーカーが関わっており、中には有名なテクノトラックのステムファイルが収録されている。価格的には1トラック300円〜といった設定になっているので、iTunesやBeatPortでMP3ファイルを1曲デジタルダウンロードするよりはやや高いという印象ではある。とはいえ、DJならばオリジナルのエディットバージョンをプレイしたいという人も多いはずだ。DJでなくてもこのような形で簡単にトラックを構築していく作業は楽しいものだ。
リリースされているRemix Sets の一覧を見てみると、まだそれほど多くのタイトルはない。この先もっと様々なアーティストが様々なトラックをRemix Sets としてリリースしてくれることを望んでいる。それにもしも日本のポップマーケットのアーティストであってもこのような形で新旧問わずトラックをリリースしたりしたのならなんて面白いことかと思う。もちろん著作権問題云々、そう簡単な話ではないことではあるのだろうが、CDが売れない音楽が売れない時代だからこそ、リミックスフリーという手段を使って音楽を広めていくのもアリのような気がしてならない。
皆さんはもうNative Instrumentsからのハッピーホリデーギフト「REPLIKA」をダウンロードしましたか?
REPLIKAは3種類のディレイアルゴリズムを搭載。Modernはクリーンなディレイエフェクト、Vintage Digitalはローファイなレトロディレイサウンド、Diffusionはリバーブのような広大なスペースを作るエフェクトです。
これら3種類のディレイが、フェイザーまたはレゾナントフィルターと組み合わされることで、クリエイティブでディープなディレイワールドが作り出されていくのですが、音がとにかく良いです。
インターフェイスもごくシンプル、操作に迷うことなく音だけに集中することができるのも良いです。嬉しいプレゼントとはこのような物のことを言うのでしょう。
Macバージョンでの使用の際は、64-bit対応のホストアプリケーションのみでの動作になるので注意が必要です。
キャンペーン終了後(12/31)には49ユーロでの販売になるので、もちろんこの期間にダウンロードしておきましょう。そのほか、10種類のTraktor Remix Set、NIオンラインショップで使用可能な25,00 €E-バウチャーもホリデーギフトとして用意されています。
Native Instruments はMaschineソフトウェアのアップデートバージョン2.2 をリリースしました。Maschine 2のオーナーはいつものようにNI Service Center よりダウンロードを行うことがが可能となっています。
今回のアップデートで注目したいのはKeyboard Modeにスケール・コードエンジン、そしてNote Repeat にアルペジオ機能が加わったことです。この機能はハードウェアコントローラ専用の機能で、ソフトウェアからはコントロールすることができません。つまりは、コントローラを使った演奏が今まで以上に楽しくなる新機能といえるでしょう。
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TED Talk は、学術・エンターテイメント・デザインなど様々な分野の人物がおよそ20分のプレゼンテーションを行なう講演会のようなもので、講演内容はインターネットを通じ無料配信されています。ミュージシャンが登場することも稀にあり、これまでと違った考え方やパフォーマンスが披露されてきています。
Native Instruments のReaktorエフェクターThe FingerやThe Mouthの開発者としても知られるイギリスのミュージシャンTim Exile もTED talkに登場し、彼自身がデザインしたライブインストゥルメントThe Flow Machine を披露しています。
まずはオーディエンスの「おーー」という声をサンプリングし、この声を使ったTime Exile による即興演奏が始まります(ビデオ2分12秒あたりから)。音楽は静かに始まりますが、後半に向けスピード感を増していきます。リアルタイムで音楽を作り上げていくTim Exile の手腕にオーディエンスは魅了され、最後にはTEDの会場はダンスフロアーと化すのでありました。
Time Exile のライブインストゥルメントThe Flow Machineはボコーダー・シンセ・ドラムマシン・サンプラー・ルーパーが合体したユニットで、各コントローラを操作することによって機能がトリガーされていき、心臓となるプログラムにはNI Reaktorが使われているそうです。http://youtu.be/9r38r3BIgew
プログラミングへの情熱+ハードウェアへの情熱+Time Exileの音楽への情熱がブレンドされたライブインストゥルメントThe Flow Machine。テクノロジーを使った音楽のあり方についても考えさせられたTED talkでした。