何ヶ月か前にティザービデオが公開され、注目を集めていたサンプラーアプリ「STROM」が発売になりました。

Elektron のドラムマシン Analog Rytmと接続することによって、サンプルエディター・パラメーターコントローラ・パターンジェネレーターとして使うことができるようにるアプリで、Analog Rytmを持っている人ならば絶対試してもらいたいものです。でも接続の際にはさらに内課金制でアップグレードが必要(2000円)になるので注意が必要です。

私は残念なことにAnalog Rytmをもっていないので、このアプリをスタンドアローンモードで試してみました。

STROM をスタンドアローンモードで立ち上げるとサンプルスライサーとして機能します。サンプルをインポート/エクスポートするにはAudioShare またはAudioCopyを使うことができ、また、iPadのマイクロフォンからサンプルレコーディングすることも可能になっています。

サンプルスライサーばすでに様々なアプリに搭載されているスタンダードな機能ですが、STROMのサンプルスライサーはひと味違います。スライスをタッチしていくことでシーケンスフレーズのような、アルペジオフレーズのようなものを作っていくことができます。

操作も極単純で、スライスをタッチした順番通りに音が再生されていく仕組みになっています。例えばスライス①を3回タッチした後にスライス③をタッチすると、①①①③の順番で音が再生されていくことになります。

スライスの数を多めに設定し、ランダムにタッチするだけでも摩訶不思議なアルペオパターンが作れたりもします。波形の下半分をタッチすると逆再生になったり、ピッチスイッチを入れると再生ピッチを変えることもできます。

作ったパターンをリサンプリングしてさらにスライスしていくことも可能で、永遠にリミックス作業を続けていく、なんてこともできるわけです。

確かに、Elektron のAnalog Rytmと接続してこそこのアプリの良さが100%発揮されるので、すべての人にお勧めできるものではありません。でも伝統的なループスライスに飽きて来てしまった人はぜひ試してください。このアプリにUNDO機能やMIDIクロック機能が付いたなら、さらにおすすめしたいアプリではあります。

 

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サウンドデザイナー・音楽家、Diego Stocco によるサウンドデザインのためのチュートリアルビデオの第3弾「クリエイティブ・マイキング・テクニック」のリリースが開始されました。

数々のプログインソフトウェアやコントローラが世に出回る今日この頃ですが、本当の意味でのオリジナルサウンドを作るためにはマイクロフォンを効果的にそして独創的に使うことが必要だと力説するDiego Stocco。ビデオでは様々なタイプのマイクロフォンを使い、様々な物を、いかにダイナミクスを保った状態で録音していくかが解説されています。

何をどのように録音するか、、というところでDiego Stocco は桁外れの独創性を持っています。

たとえば、2本の指に小型マイクロフォンを取り付けピアノの弦をはじく音。弦楽器の弓にマイクロフォンを取り付けた状態でコントラバスを演奏する音。2本の箸に付けたマイクでギターアンプからならされるシンセサイザーの音をステレオレコーディングをする音。医者が使う聴診器を改造し様々なアコースティック楽器を録音する音。大小さまざまなサイズの電球にコンタクトマイクロフォンを取り付けパーカッションのように叩く音。マイクロフォンを入れた風船を水の中に浸けた音。煉瓦を通して鳴らしたシンセサイザーの音をコンタクトマイクで拾った音など。

様々な物のバイブレーションを至近距離から捉えていく彼のレコーディングテクニックに圧巻。ワイルドでありながらも暖かな印象を抱く結果を見て聞くことができます。

ビデオを見ているだけでも十分に楽しめる内容ですが、自分でも何かしたくなってくるインスピレーションを湧かせてくれるビデオでもあります。

そしてDiego Stocco は最後に一言、「Everything starts with your imagination…」と。

 

FFS 03 // Creative Miking Techniques$9.99

Diego Stocco

 

 

 

 

 


 

YouTubeチャンネルExploring Audio では、昔懐かしいタスカムのマルチトラックカセットレコーダーPORTASTUDIO 424 を楽器として使うテクニックを紹介しています。

ビデオでは、PORTASTUDIO 424 の4つのチャンネルにAbleton Live で作った4種類の和音を、各15分の長さで録音をしています。再生を開始、各チャンネルのフェーダーを上げ下げすることによってサンプラーを扱うかのような演奏が始まります(ビデオ1:37 ) 。さらに、PORTASTUDIO 424 にエフェクターを接続したり、PORTASTUDIO 424のテープスピードやイコライザー値を変えることによって様々な効果が加えられていきます。

元々はNine Inch Nails のツアー&レコーディングエンジニアであるアレッサンドロ・コルティーニによって披露されたテクニック。(オリジナルビデオはこちらhttp://youtu.be/MMXEvNUjgCg

デジタル時代だからこそ、このようなアナログテクニックにインスパイアされるミュージシャンも多いのではないでしょうか。タスカムのマルチトラックカセットレコーダーは今なら数千円での取引きが可能なんだそうです。

 

 

via Synthetopia 

 

 

 

 

 

 


コルグのVolca シリーズに新機種Volca Sampler が加わりました。

Volca Sampler は最大100個のサンプル・サウンドをリアルタイムにエディットしながらシーケンスを組んでいくことでライブ・パフォーマンスができるサンプル・シー ケンサー。

マイク入力やインプット端子がないところからするとサンプルレコーディングはできないようです。しかしVolca シリーズとしては初となるiOSアプリとの連携によって、ユーザーによるオリジナルの音源を取り込むことができるようになるそうです。専用アプリは10月にリリースされるとのこと。

そうはいってもVolcaの武器はなんといっても16ステップのシーケンサー。そして11個のパラメーターでサウンドを自在に変幻させていくことのできるモーションシーケンサーを使えば、楽しくて眠れなくなるインプロビゼーションが続くこと間違いなし。

もちろん他のVolcaシリーズ と同様、Volca Samplerは電池駆動可能、小型スピーカー内蔵、クロック信号送受信可能、MIDI IN端子装備。早く他のVolcaシリーズと並べて演奏したくなります。

これまでのVolca には何かと制限が多かったMIDIコントロールチェンジ信号の受信ですが、いまのところMIDIに関する詳しい情報は公開されていません。Volca Sampler ではすべてのパラメーターを動かせるようにしてもらいたいです。コルグさん、よろしく!

 

 

Volca Sampler の主な機能

 

  • 最大発音数 8
  • サンプル容量4MB 65秒
  • 31.25kHZ, 16-bit サンプリング
  • 100のサンプル音源内蔵(上書き可能)
  • 11個のパラメーターを操るモーションシーケンサー 
11個のパラメーター  Start Point … 再生開始位置 ・ Length … 再生の長さ ・ Hi Cut … カットオフ周波数 ・ Speed … 再生スピード ・ Pitch EG Int … Pitch EGの効果の深さ ・ Pitch EG Attack … Pitch EGのアタック・タイム ・ Pitch EG Decay … Pitch EGのディケイ・タイム ・ Amp Level … 再生レベル ・ Pan … パン ・ Amp EG Attack … Amp EGのアタック・タイム ・ Amp EG Decay … Amp EGのディケイ・タイム
  • Active Step機能(シーケンスの途中のステップを飛ばして再生する機能)
  • Step Jump機能(押しているステップだけを瞬時に再生する機能)
  • Swing機能(VolcaにもやっとSwingできるようになる!)
  • Analog Isolator (アナログ回路、イコライザーのような機能で、低域/高域を極端に増減させる2つのノブ)
  • リバーブエフェクト
  • 専用iOSアプリからユーザー独自のサンプル音源のロードが可能
  • 10 パート 16 パターン制作可能
  • ソングモード (最大16個のシーケンスを組み合わせたソング・パターンを6個保存可能)
  • MIDI IN端子
  • シンク端子 (もちろんVolcaファミリーとの同期演奏可能)
  • 電池駆動、内蔵スピーカー
2014年10月下旬発売予定

 

 

 

 

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テクノアーティスト「マシュー・ディアー」とアメリカ大手電子機器メーカー「ゼネラル・エレクトリック」によるコラボレーション「Drop Science」。

ゼネラル・エレクトリックが有する飛行機や機関車のエンジン・タービン・医療機器など、世界でもっともパワフルな機械から発せられる数々の音がサンプリング編集され、マシューディアーの手によって一つのテクノ音楽に再構築されている。

トラックで使われているサンプルのいくつか⬇️

 

 

そして完成したトラックがこちら⬇️

 

 

General Electric

 

 

 

 

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ドイツベルリンのソフトウェアメーカーSugarbytesが新しいソフトウェアEGOISTをリリースしました。これまでSugarbytesは数々のユニークなエフェクター、シンセサイザープラグインをリリースし、最近ではiPADアプリへの移植版ソフトウェアのリリースやDJアプリdjay2 へのエフェクタープラグインの提供をしています。

EGOISTはサンプルスライサー+ベースシンセ+ドラムマシン+エフェクターを合体させたグルーブインストゥルメント。オーディオファイルを16分割し、各スライスファイルにリバース・ピッチ・ディケイ・アタックなどのパラメーターを割り当てていきながら、様々な方法で再生。このサンプルスライサーにドラムマシンとベースシンセを加え、グルーブパターンを作っていくことができるものです。

さらに、Sugarbytesならではのユニークなエフェクター機能も搭載。7種類のエフェクター・バイパスをシーケンサー上でコントロールすることができ、シーケンスパターンにクールな味付けをすることができます。特にグラフィックインターフェイスは秀逸。

退屈なフレーズもあっというまにエキサイティングなフレーズに早変わり。

デモンストレーションビデオはこちらから。http://www.sugar-bytes.de/content/download/demo/index.php?lang=en

制限付きデモバージョンもあり。http://www.sugar-bytes.de/content/download/demo/index.php?lang=en

価格99ドル

 

 

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