オーストラリアのある発明家が立ち上げたKickStarterプロジェクトThe DRC 。The DRCはアナログレコードを自分で刻むことができるようになるマシンで、オーディオを入力>ブランクレコードを載せる>カッティング開始、そんな簡単な作業でレコードを作れてしまうのだそうです。
このプロジェクトはアナログレコードをもっと普及させることや、家でもレコードを作ることができる環境を広めることを目的とし、目標金額 AUD $(オーストラリアドル) 10.000を達成した際には商品化、市場価格US$6.500での販売を約束しています。目標金額を上回った場合には販売価格も下げられることになるそうです。
CD-Rに音楽を書き込むような感覚でレコードを作れるようになるとのことですが、なんだか時代が逆戻りしているようで面白いです。デスクトップ型とはいえ、このゴツさもなかなか魅力的です。プロジェクト終了まであと25日。頑張ってもらいたいです。
バイナルレコード派DJの方々はこのようなマシンを使ってオリジナルレコードを作ってください。
KickStarterのページに詳しい技術情報も書かれているので興味がある人はどうぞ。
世界でもっとも人気のあるDAWソフトウェアって何なんでしょう。たとえばDigital Music Newsというブログの調査によると 1.FL Studio 2.Ableton Live 3.ProTools 4.Cubase 5. Maschine (2014年上半期調査)なのだそうです。Synthetopia というブログの調査によると1.FL Studio 2.Ableton Live 3.Apple Logic Pro 4.Bitwig Studio 5. Cubase(2014年11月調査)となっています。では日本での状況は?使用機材ガイドというFacebookサイトによると 1.Ableton Live 2.Cubase 3.FL Studio 4.Apple Logic Pro 5.Cakewalk Sonar (2013年4月調査)なのだそうです。
ちょっと意外な気がしたのは、ミュージシャンにとってはMac が人気OSであるにもかかわらず、Windows版オンリーのFL Studio が日本でも海外でもとても人気が高いことです。
そんなこともあり当然、FL Studio のMac 版のリリースを待望する声は多いわけですが、ここに来てついにFL Studio の開発元であるImage Line は「FL Studio ネイティブMac OS X版を開発中」というアナウンスをしています。
しかし私たちユーザーが考えるほど「ソフトウェアの移植」は簡単なことではないようで、リリースの約束はまだされていません。Image Line 公式サイトKnowledge Base によると、
FL Studio windows版はDelphiというプログラム言語で書かれていること。このDelphiという言語は元々はWindows をプラットフォームとしたソフトウェアの開発を主としてきた言語で、最近になって初めてMac OS X へのコンパイルが可能になったそうです。そのおかげでFL Studio Mac OS版開発への可能性が開けたわけですが、プログラム自体が新しいがゆえにまだ問題は多いとのこと。また、FL Studio Windows版はWindows API と密接な関係性を持ったソフトウェアであるため、Mac OS上で同じようなスムーズな動きを作るにはそれなりの時間がかかってしまうとのこと。
そこでImage Line ディベロッパーチームが始めたことは、FL Studio のWindows VST プラグイン (Edison, Gross Beat, Harmless, Harmor, Maximus, Ogun, Slicex, Sytrus, Vocodex) をMac VST フォーマットへ書き換える作業。これらのプラグインはMac OS X VST Alpha8 としてすでに公開されているのですが、もしこのテストがうまくいけば、同じコードで書かれているFL Studio本体の移植もうまくいくのではないかという見通しが立ってくるそうです。
念を押すようですが、「FL Studio ネイティブMac バージョン」のリリースはまだ決定していません。でもこの様子を見る限り可能性は十分にあると見てよいのではないでしょうか。
心配されるのは今後のFL Studio Windows版についてですが、これまで同様の開発が進められていくとのことです。
本日リリースになったAbleton LiveコントローラtouchAbleバージョン3。前回の記事でも紹介しているように、今回のバージョンアップの大きな目玉となっているのは、USBケーブルを使った接続が可能になったことと、サーバーが新しくなったことです。ここ何日か使ってみて特に感心することは、セッティングの煩わしさが全くなくなったこと、そして安定性が抜群に上がったことです。
これまでもtouchAbleは複数のiPadを使ってLiveのプロジェクトを同時に操作することは可能だったのですが、今回のバージョン3からはiPad/iPhoneを何台でも同時に接続することができるようになっています。つまり、ipadを複数台持っている人であればtouchAbleを同時に立ち上げ操作することが可能だったり、私のように iPad1台とiPhone1台持っている人であれば、この2台のデバイスを同時に使うことが可能です。ひとつのデバイスではミキサーを操作、もうひとつのデバイスではエフェクターを操作するなど、考え方次第で様々な操作方法ができるようになるわけです。
iPhoneでtouchAbleを使用するにはtouchAble Mini という別のアプリを購入しなければならないのですが、今回のバージョンからtouchAble Miniはユニバーサル使用になっているのでこれからtouchAbleを購入しようと考えている人は参考にしてみてください。また、touchAbleとtouchAble Mini をバンドルしたセットアプリも間もなくリリースされるとのことです。
複数のiOSデバイスを同時に立ち上げLiveを操作するとなるとさぞ設定がややこしいのかと思いつつ、ipadとiPhoneを使って試してみたのですが、これがびっくりするくらい簡単でした。通常通り、それぞれのデバイスでtouchAbleを起動した後でネットワークを選択します。以上!これでデバイスからLiveを操作できるようになります。
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Ableton Live のためのコントローラアプリtouchAbleが初めてリリースされたのはおよそ4年前。その後、本家AbletonがハードウェアコントローラPUSHをリリースしたり、インディペンデントメーカーがAbleton Live専用のコントローラアプリを何種類かリリースしてきていますが、その中でもtouchAbleの特に凄いところは、単純なシーンローンチやミキシングコントロールだけでなく、MIDIエディット・ライブラリーのブラウジング・インストゥルメントを使った演奏・XYパッドを使ったエフェクター操作・コントローラのカスタマイズなど、様々なコントロール方法を選択できるところにあります。バージョンアップを重ねるごとにその機能は豊富になり、Ableton Live というソフトウェアを手で触りながらコントロールしているんだという実感はよりいっそう強くなってきています。
本日リリースとなったtouchAbleのメジャーアップデートバージョン3。
USBケーブルを使った接続
今回のバージョンアップでもっとも嬉しい新機能はUSBケーブルを使ってコンピューターとiPadを接続できるようになったことです。USBケーブルはいつもコンピューターとiPadの間でデータを転送したり充電する時に使っているアップル製のものを使うことができ新しいケーブルを用意する必要はありません。特別な設定も必要がなくiPadとコンピューターをケーブルで接続するだけ。オープニング画面を開くとUSB接続を選択することができます。
これまでのようにWLANを使ったワイヤレス接続も可能で、特にコンピュータから離れた場所から操作をするときには便利なはずです。とはいえ、実際ライブ会場では観客のスマートフォンから発する大量のWLANシグナル によって誤作動を起こすことも稀ではなかったり、それよりも何よりもWLAN接続のための設定がややこしく慣れるまでに時間がかかってしまうなどの問題があったわけで、USBケーブルを使う方が信頼性は高いような気がします。
逆に、どうしてこんなシンプルな接続が今までできなかったのかと思うわけですが、基本的にはアップルはUSBケーブルを使ったネットワークファイル共有を認めておらず、この制限を通り抜けることに成功したtouchAbleディベロッパーの手腕に敬服するところです。
どの接続方法でもtouchAbleの動きに大きな差は感じることなく、例えばレイテンシーのようなものも感じることもありません。
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日本で間もなく公開されるデヴィッド・フィンチャー監督による映画「ゴーン・ガール」。結婚生活の夢と現実のようなものを描いたブラックコメディにも取れるようなサスペンス映画です。音楽の方は前作『ドラゴン・タトゥーの女』(ゴールデングローブ賞ノミネート)と『ソーシャルネットワーク』(アカデミー賞ベストスコア受賞)と同様、トレント・レズナー(ナインインチネイルズ)とアッティカス・ロスが担当しています。
Wall Street Journal 紙のインタビューによると、トレント・レズナーとアッティカス・ロスは今回の音楽制作にあたり「マッサージパーラー(性風俗店)で流れているような音楽、わざとらしい位までに安心感を漂わす音楽」という指示を受けたそう。これに対してデヴィッド・フィンチャー監督は「マッサージパーラーではなくスパの間違いだ」という反論もしていますが、「ゴーンガール」という映画は、善人であろうとする隣人・キリスト教徒・人妻など、「他人に対する体裁」をテーマにした映画。まずは人を抱きしめるような音楽と共に物語が始まっていく、との説明も付け加えています。またアッディカロスは「何かに対して抱く暖かい気持ちが病的にまでも変異していく様子を描いている」との説明をしています。
人間の深層心理に触れてくるようなダークアンビエンスな音楽世界。映画館に行く前に、ナインインチネイルズのウェブサイトに公開されている「ゴーンガール・サウンドトラック」プレビューを聞いてみておくのも良いのではないでしょうか。
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世界で最も有名なクラブの一つとされるドイツベルリンの「トレゾア」。ベルリンの壁崩壊から間もない1991年に開業、東西統合の象徴としても歌われることもある伝説のクラブだ。今なお人気クラブの一つとして存在するトレゾアだが、2000年前のカリスマ的な輝きは失われつつも、東ベルリン時代の火力発電所を改造したおよそ8000㎡のイベントスペースを有する「巨大さ」はやはりカリスマクラブというにふさわしく、一度訪れたら忘れることのできない独特なオーラを放っている。
人気音楽ウェブサイトFACTは、この「トレゾア」のオーナーDimitri Hegemann が現在アメリカデトロイトを訪問中というニュースを報じている。
Dimitri Hegemann が訪れた元自動車部品工場Fisher Body Plant No. 21 は、ほとんどすべての壁に落書き、半分以上の窓は破壊され、ガラスの破片やアスベストが至る場所に散る廃墟ビル。しかしDimitri Hegemannはこの廃墟ビルをシリアスなテクノクラブに改造することに意欲的だ。この荒廃した様子はかつて彼がドイツベルリンで「トレゾア」を作った時と同じような状態だと言う。
Dimitri Hegemann はこの後にデトロイト市の役人との面会をし、この廃墟ビルの再開発に関する提案を行った。具体的な交渉までには至ってはいないようだが、敷地購入という選択肢は残されているそうだ。
しかしDimitri Hegemann が乗り越えなければいけない問題はまだ多くある。クラブについて否定的な規制取り締まりの存在。失業問題、人種問題、犯罪問題など多くの社会問題抱えるデトロイトの住民がそろって巨大クラブの誕生を喜ばしく受け入れることができるのかどうかという点については疑問が多い。
また、デトロイト市では午前2時以降のアルコールの販売提供が禁止されている。夜中の12時にクラブが開店し、午前1時30分になって人々がやってくるベルリンのクラブシーンとは状況が異なる。しかしDimitri Hegemann は「夜はクリエイティブな人々のための時間なのだ」と強調する。では、午前中から午後にかけて営業するアフターアワーパーティというコンセプトはどうなのか?という問いに対してはDimitri Hegemann は「ヨーロッパ人として言うのであれば、それは全くありえない」と答えている。
デトロイト市は2013年7月に財政破綻。負債総額は180億ドルを超え、アメリカ自治体としては過去最大のものとなっている。一方、デトロイトの音楽産業は2013年では10億ドル相当の売り上げを記録している。
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